第18回 GA4とGoogle Search Consoleの連携方法

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初級者のための やさしくGoogleアナリティクス4(GA4)を説明する18回

みなさん、こんにちは。このシリーズではGoogleアナリティクス4(GA4)の活用方法を紹介しています。初心者の方々にも分かりやすいように、GA4の使い方を基礎から応用まで丁寧に解説していきます。

今回は第18回目として、「GA4とGoogle Search Consoleの連携方法」に焦点を当て解説していきます。ウェブサイトのパフォーマンスを分析し、SEOの最適化に役立てるための強力なツールであるこれら二つをうまく連携させることで、検索トラフィックのデータをより詳しく理解し、ウェブサイトの改善点を見つける手助けとなります。

この記事を通じて、連携方法の基本から、具体的なデータの確認方法までを、初心者の方にも理解していただけるように解説していきます。

GA4とGoogle Search Consoleを連携させ、より詳細なデータ分析を通じてウェブサイトのパフォーマンスを向上させるための洞察を得ましょう!それでは、一緒に連携設定の方法を学んでいきましょう。どうぞ!

Google Search Consoleとは?

Google Search Console(グーグル サーチ コンソール、以前の名称はGoogleウェブマスターツール)は、Googleによって提供されている無料のウェブサービスです。ウェブサイトの管理者が自サイトをGoogle検索エンジンに最適化するために使用します。このツールを使用することで、ウェブサイトがGoogle検索結果でどのように表示されるかを理解し、改善するための具体的な洞察を得ることができます。
このツールはGA4と連携が可能です。

Google Search ConsoleとGA4を連携することでわかること

Google Search ConsoleとGA4を連携することで、ウェブサイトの「検索から訪問までの全体像」を把握することができ、より効果的なSEO対策やマーケティング施策を実行できるようになります。具体的には、以下のことが可能になります。

1. 検索キーワードの詳細な分析

GAだけでは、(not provided) と表示されていたキーワードも、Search Consoleと連携することで一部特定できるようになります。これは、ユーザーの検索意図をより深く理解し、コンテンツ戦略を改善するのに役立ちます。

ユーザーがどのようなキーワードで検索してサイトに訪問したのか
主要な検索キーワードの順位推移=どのキーワードがコンバージョンに繋がっているのか
検索結果における自サイトの順位推移
各種指標(CTR、平均滞在時間、コンバージョン率など)の推移

2. 検索流入とサイト内行動の分析

Search ConsoleのデータとGA4のデータを組み合わせることで、「どのようなキーワードで検索して訪問したユーザーが、どのような行動をし、最終的にコンバージョンに至ったのか」 を分析することができます。これにより、より効果的なコンテンツ制作や施策の立案が可能になります。

・特定のキーワードで検索して訪問したユーザーが、サイト内でどのような行動をしたのか
・どのページがコンバージョンに貢献しているのか
・検索流入経路ごとの離脱率
・検索需要はあるが、自サイトでコンテンツが不足しているキーワード
・検索結果上位に表示されている競合サイトの記事内容

Search ConsoleのデータとGA4のデータを分析することで、新たなコンテンツ制作の機会を発見することができます。これは、検索流入を増やし、キーイベントレートを向上させるのに役立ちます。
また「検索から訪問までの全体像」を把握することができ、より効果的なSEO対策やマーケティング施策を実行することができます。ぜひ、連携設定をして、自サイトの分析に役立ててみてください。

Google Search ConsoleとGA4を連携する方法

Google Search ConsoleとGA4を連携することで、ウェブサイトの「検索から訪問までの全体像」をより詳細に把握することができ、より効果的なSEO対策やマーケティング施策を実行できるようになります。ここでは、具体的な連携方法について、画像付きで詳しく解説していきます。

①管理画面から「Search Consoleのリンク」をクリックします。

「Search Consoleのリンク」で「リンク」をクリックします。

「アカウントを選択」をクリックして



リンクを作成するには「GA4プロパティ」の編集者であり、同じメールアドレス(アカウント)で「Search Console プロパティ」のサイト所有者である必要があります。
連携したいSearch Consoleのプロパティを選択し、「確認」をクリックします。

「完了したリンクの詳細」に表示されたら、連携完了です。

データの確認方法

GA4ダッシュボードにログインした後、左側のナビゲーションメニューから「レポート」を選択します。次に、「ライブラリ」をクリックし、「レポートの作成」で新しいレポートを作成するか、既存のレポートにSearch Consoleのデータセクションを追加します。連携が正しく行われている場合、「Search Console」タブが表示され、ここから直接データを確認することができます。

主要指標の分析

GA4の「ユーザー」レポートを使用して、検索クエリからウェブサイトに訪れたユーザーの行動を分析します。どのページが最も訪問され、どのページでユーザーが離脱しているかを把握し、ユーザーエクスペリエンスを改善するための洞察を得ることができます。

クリック数と表示回数

どのキーワードが多くのクリックを生み出しているか、またどのページが最も表示されているかを確認します。これにより、最も効果的なコンテンツや改善が必要なページを特定できます。

クリック率(CTR)

クリック率が低いキーワードやページは、メタデータやコンテンツの最適化が必要かもしれません。逆に高いCTRは、成功しているSEO戦略の指標となります。

平均掲載位置

検索結果ページでの平均掲載位置を追跡し、特定のキーワードやページのSEOパフォーマンスを評価します。

このように、Google Search ConsoleとGA4のデータを組み合わせて分析することで、ウェブサイトのパフォーマンスを詳細に把握し、具体的な改善策を立案することができます。連携されたデータは、SEOの最適化だけでなく、より広範なデジタルマーケティング戦略の策定にも役立ちます。

Google Search ConsoleとGA4の連携時の注意点

Google Search Console(GSC)とGoogleアナリティクス4(GA4)の連携は、ウェブサイトの分析において非常に有益ですが、初心者がこの連携を行う際にはいくつか注意すべき点があります。ここでは、特に初心者が気をつけるべき注意点をまとめてみました。

1. データの利用範囲と制限

GSCからGA4に送られるデータは非常に有用ですが、すべてのデータがリアルタイムで更新されるわけではありません。GSCのデータは通常、48時間から72時間の遅延があります。そのため、データを日々の迅速な意思決定に使用する際は、このタイムラグを考慮に入れる必要があります。

2. 探索機能では使えない

GSCとGA4の連携データは、GA4の「探索」機能では直接的には利用できません。探索機能は、GA4内で収集されるユーザーデータを深く掘り下げて分析するためのものですが、GSCからのデータは「レポート」セクションでのみ直接的にアクセス可能です。カスタムレポートを作成して、必要なデータを探索機能で分析するための準備をすることが推奨されます。

3. データの精度

GSCのデータは、フィルタリングされずにGA4に送信されるため、時にはGA4内で収集されたデータと一致しないことがあります。例えば、特定のキーワードでのクリック数がGSCでは高くても、GA4でのセッション数とは必ずしも一致しない場合があります。これは、ユーザーがクリックした後に即座にウェブサイトを離れた場合(バウンス)、セッションとしては記録されないためです。

4. アカウントの連携とアクセス権

GSCとGA4を連携させるには、両方のアカウントに適切なアクセス権が必要です。これには、両方のサービスで「編集者」以上の権限が必要になる場合があります。アカウントのセットアップや権限の管理に注意し、誤ってアクセス権を与えすぎないようにしましょう。

これらの注意点を理解し、適切に対処することで、GSCとGA4の連携を効果的に活用し、ウェブサイトの分析と最適化を進めることができます。データの精度を保ちながら、SEOとユーザーエクスペリエンスの改善に向けて重要な洞察を得ることが、この連携の最大の利点です。

まとめ

第18回の記事では、Googleアナリティクス4(GA4)とGoogle Search Console(GSC)を連携させる方法とその連携によるメリットについて掘り下げました。この二つのツールを組み合わせることで、ウェブサイトのSEOとユーザーエクスペリエンスを最適化し、具体的な改善アクションを効果的に計画できることが分かりました。特に、検索トラフィックの詳細なデータ分析を通じて、ウェブサイトにどのような影響を与えているかを把握することができます。

また、どの検索クエリがトラフィックを引き寄せ、どのページが検索結果でうまく機能しているかを詳しく追跡することが可能です。この情報を基に、ウェブサイトの内容や構造を効果的に改善し、検索エンジンでの可視性を高めるための戦略を立てることができます。このように、GA4とGSCの連携は、データをより深く理解し、具体的なアクションを取るための強力なツールとなっています。

この連携プロセスは初心者にも理解しやすく、実施には両方のツールへのアクセスが可能なGoogleアカウントのみが必要です。データの連携と分析を通じて、ウェブサイトやマーケティングの最適化を図ることが重要です。しかし、GA4とGSCの学習はここで終わりではありません。分析をさらに深め、より複雑なデータを扱えるようになるためには、継続的な学習と実践が不可欠です。

初級者のためのやさしくGoogleアナリティクス4(GA4)を説明する18回

第1回:Googleアナリティクス4(GA4)とは?
第2回:Googleアナリティクス4(GA4)の設定方法:アカウントとプロパティの作成
第3回:GA4入門者必見!効果的なデータ収集のための6つの設定
第4回:はじめてのGA4 レポート機能を使ってみよう
第5回:リアルタイムレポートでウェブサイトの現状を把握しよう
第6回:GA4におけるーザー属性と興味関心の分析方法
第7回:オーディエンス機能とは?オーディエンス機能の有効的な使い方
第8回:レポート機能を使ったチャネル分析
第9回:イベントとコンバージョンの設定
第10回:ライブラリ機能を使ったカスタムレポートの作り方
第11回:初心者でもわかるように解説!探索機能の使い方_基礎編
第12回:探索機能の「空白」テンプレートの使い方
第13回:探索機能の「セグメント」の使い方
第14回:探索機能の「経路データ探索」の使い方と分析
第15回:探索機能の「ファネルデータ探索」の使い方と分析
第16回:クロスドメインとは?クロスドメインの役割と設定方法について詳しく解説
第17回:GA4利用者必見!utmパラメータとは?役割と設定方法について詳しく解説
第18回(最終回):GA4とGoogle Search Consoleの連携方法

【監修】森 和吉

株式会社吉和の森 代表取締役
青森県八戸市出身。2019年11月、ライフワークとしてデジタル・マーケティングに携わり、人の役に立ちたいたいと思い起業。さまざまな業態・業種の事業案件を手掛けている。コンテンツ立ち上げ後の集客や運用、コンテンツを持っている事業者との「アライアンス業務」、「Webを使った集客」を強みとするウェブ解析士マスター、チーフSNSマネージャー、提案型ウェブアナリスト。
特に不動産業が強く、デジタルマーケティングを使って、不動産投資クラウドファンディングで25万人の会員・出資額50億円を1年間で集めたり、不動産投資の累計販売額は100億を記録する。

◆著書◆
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◆株式会社吉和の森◆
https://yoshikazunomori.com/

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