第17回 GA4利用者必見!utmパラメータとは?役割と設定方法について詳しく解説

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こんにちは、皆さん。このシリーズでは全18回にわたり、Googleアナリティクス4(GA4)の活用方法を紹介しています。GA4の使い方を基礎から応用まで、初心者の方々にも分かりやすいように丁寧に解説していきます。

今回は第17回目として、「utmパラメータとは?役割と設定方法について」に焦点を当てます。

ウェブサイトのトラフィック分析をより深く理解することは、マーケティング戦略を効果的に展開する上で非常に重要です。どのマーケティングキャンペーンが効果的で、どのように戦略を最適化していけば良いのかを知るための重要な手段がutmパラメータです。この記事を通じて、utmパラメータの基本から設定方法までを、初心者の方にも理解していただけるように解説していきます。

GA4を使って、より詳細なデータ分析を通じてウェブサイトのパフォーマンスを向上させるための洞察を得ましょう!それでは、utmパラメータの活用法を一緒に学んでいきましょう。それではどうぞ!

「utmパラメータとは?」

utmパラメータとは、URL(ウェブページのアドレス)に追加されるクエリパラメータ(短いテキストの断片)のことで、特定のマーケティングキャンペーンからウェブサイトに訪れたユーザーを追跡するために使用されます。これにより、どの広告やメールマガジンが効果的かを測定することができます。utmは「Urchin Tracking Module」の略で、もともとはUrchinソフトウェアに由来しますが、現在はGA4で利用されています。

デジタルマーケティングを行う上で、具体的な成果を把握し、戦略を最適化するためには、訪問者のデータを正確に分析することが必須です。ここで重要な役割を果たすのが「utmパラメータ」です。今回はこのutmパラメータについて、その定義と使用方法を詳しく解説します。

utmパラメータにはいくつかの要素があり、それぞれが特定の情報を提供します。主要なものは以下の5つです。

utm_source(必須)

訪問者がどのソースから来たかを識別します。例えば、google、newsletter、facebookなどがあります。

utm_medium(必須)

訪問者が到達した手段やメディアを示します。例えば、email、cpc(コストパークリック)、socialなどです。

utm_campaign(必須)

どのキャンペーンによる訪問かを識別します。これにより、特定の広告やプロモーションの効果を分析できます。例えば、summer_saleやnew_product_launchなどがこれに該当します。

utm_term

主に支払い広告で使用され、ユーザーが検索したキーワードを指します。これにより、どのキーワードが効果的かを把握できます。

utm_content

同じキャンペーン内で異なる広告やリンクのパフォーマンスを比較する際に使用します。例えば、異なる広告文や画像の効果をテストするために役立ちます。

utmパラメータの利用例

例えば、あなたが電子メールキャンペーンを実施しているとします。このメールには製品のプロモーションが含まれており、読者を特定のランディングページに誘導したいと考えています。

そのURLは次のようになりますhttps://www.yoursite.com?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=product_launch

このURLをメールに挿入することで、受信者がこのリンクをクリックした際に、彼らが「newsletter」というソースから、「email」という媒体を通じて、「product_launch」というキャンペーンの一部として来たことが追跡されます。

utmパラメータの主要な種類

マーケティングキャンペーンの成果を正確に評価するためには、トラフィックの源泉を詳細に把握することが必須です。utmパラメータはその強力なツールであり、各キャンペーンのパフォーマンスを測定するのに役立ちます。ここでは、utmパラメータの主要な種類を詳しく解説し、それぞれの用途と重要性について説明します。

1. utm_source

このパラメータは、訪問者がどのソースから来たのかを識別するために使用されます。これは「utmパラメータ」の中でも特に重要なもので、全てのURLに必ず含めるべきです。例えば、訪問者がFacebook、Google、ニュースレターなど特定のプラットフォームやメディアから来た場合、この情報をutm_sourceに設定します。

例:utm_source=facebook

2. utm_medium

訪問者がどのタイプの媒体を通じてサイトにアクセスしたかを示します。これには「social」(ソーシャルメディア)、email(電子メール)、cpc(コストパークリック広告)、banner(バナー広告)などが含まれます。utm_mediumはマーケティングの手法を理解するのに役立ち、キャンペーンのターゲティング精度を高めます。

例:utm_medium=email

3. utm_campaign

訪問者が参加している具体的なマーケティングキャンペーンを特定します。utm_campaignは特定のプロモーションや広告キャンペーン名を識別するために用いられ、マーケティング活動の成果をキャンペーンごとに追跡するのに最適です。キャンペーンの名前を明確にすることで、どの広告が効果的であったかを容易に分析できます。

例:utm_campaign=spring_sale

4. utm_term(キーワード)

特に検索広告において、どの検索キーワードがクリックを生んだかを追跡するために使用されます。utm_termは、SEOやSEMキャンペーンでのパフォーマンス測定に役立ち、より効果的なキーワード戦略を立てるのに重要なデータを提供します。

例:utm_term=summer+fashion

5. utm_content(コンテンツ)

このパラメータは、同一キャンペーン内で複数の広告やリンクがある場合に、どの広告やリンクがクリックされたかを識別するのに使用します。utm_contentを利用することで、具体的な広告素材のパフォーマンスを比較し、最も効果的なコンテンツを特定できます。

例:utm_content=logolink

utmパラメータは、デジタルマーケティングにおいて非常に強力なツールです。各パラメータの適切な使用により、キャンペーンの成果を正確に測定し、マーケティング戦略の最適化に役立てることができます。キャンペーンの計画と実行において、これらのパラメータを有効に活用して、より効果的なマーケティング活動を展開しましょう。

utmパラメータの設定方法

パラメータを適切に設定することで、キャンペーンの成果を具体的に追跡し、戦略の効果を評価することができます。今回は、utmパラメータの正しい設定方法について詳しく解説します。

1. 基本のURLを決定する

utmパラメータを追加する前に、まずは基本となるURLを決定する必要があります。これは通常、キャンペーン対象のランディングページやプロモーションページのURLです。このURLは、訪問者が最終的に到達するべきウェブページを指します

2. utmパラメータを追加する

基本のURLが決定したら、次にutmパラメータをURLに追加します。URLの末尾にクエリ文字列を追加して各パラメータを設定することになります。パラメータは?で始まり、複数のパラメータがある場合は&で連結されます。

例えば、次のように設定します。
https://www.example.com?utm_source=facebook&utm_medium=cpc&utm_campaign=spring_sale&utm_term=outdoor_gear&utm_content=ad1

このURLでは、以下の情報が設定されています。

①utm_source=facebook – 訪問者がFacebookを経由して来たことを示します。
②utm_medium=cpc – 訪問者がコストパークリック広告を通じて来たことを示します。
③utm_campaign=spring_sale – 春のセールキャンペーンを指します。
④utm_term=outdoor_gear – 訪問者が「outdoor gear」に関連する広告をクリックしたことを示します。
⑤utm_content=ad1 – 設定された複数の広告の中で、特定の広告(ad1)を識別します。

3. GoogleのURLビルダーを利用する

utmパラメータを手動で追加するのは面倒な場合、Googleが提供する無料のURLビルダーツールを使用することができます。このツールは、必要な情報を入力するだけで適切なフォーマットのURLを生成してくれます。

キャンペーンURLビルダー
https://ga-dev-tools.google/campaign-url-builder/

・GoogleのキャンペーンURLビルダーにアクセスします。
・必要なパラメータ(ソース、媒体、キャンペーン名など)を入力します。
・ツールが生成したURLをコピーして、キャンペーンで使用します。

4. URLのテストを行う

設定したURLが正しく機能するかを確認するためには、実際にそのURLをテストすることが重要です。ブラウザでURLを開き、正しいランディングページにリダイレクトされるかどうか、また、Googleアナリティクスで適切にデータがトラッキングされているかを確認します。

utmパラメータの正確な設定は、マーケティングキャンペーンの成果を測定し、戦略を最適化するために非常に重要です。これらのステップを丁寧に実行することで、キャンペーンの効果を明確に把握し、データ駆動の意思決定を行うことができます。以下は、utmパラメータの設定方法を簡単にまとめたものです。

utmパラメータデータの確認方法

utmパラメータは、ウェブサイトへの流入経路を分析するために使用されるパラメータです。キャンペーンの効果測定や、ユーザーの行動分析などに役立ちます。utmパラメータデータを確認する方法をご2種類ご紹介します。

■集客レポート

集客レポートでは、トラフィック獲得チャネルごとにデータを確認できます。
ここでは集客レポートの中のトラフィック獲得を利用しています。
レポートの中のディメンションを変更することでutmパラメータのデータは確認することができます。

各ディメンション
①「utm_campaign」が見たい場合=キャンペーン
②「utm_source」が見たい場合=参照元
③「utm_medium」が見たい場合=メディア

※レポート機能の場合、utm_campaign、utm_source、utm_mediumの3種類しか確認できません。

■探索機能でのデータの見方

探索機能ではディメンションを選択する際に「セッションの」で検索するとutmパラメータ系のディメンションを確認することができます。

まとめ

第17回の記事では、utmパラメータを用いたデータの確認方法について深掘りしました。この機能は、ウェブサイトのトラフィックデータを詳細に理解し、マーケティング戦略をデータに基づいて最適化するための非常に強力なツールです。utmパラメータの適切な設定と分析を行うことで、特定のソースやキャンペーンのROIを明確にし、効果的な戦略をさらに推進することが可能になります。

また、utmパラメータを使った詳細なトラフィック分析により、どの広告が最も影響力があるかや、どのメッセージが最も効果的であるかを把握することができます。これにより、将来のキャンペーンでの広告コンテンツやキーワード選定がより科学的なものになり、投資対効果を最大限に高めることができます。

データ分析から得られた洞察を活用して、マーケティングの精度を向上させることが重要です。分析を通じて得られた情報をもとに、ウェブサイトやキャンペーンの最適化を図りましょう。

次回もお楽しみに!

初級者のためのやさしくGoogleアナリティクス4(GA4)を説明する18回

第1回:Googleアナリティクス4(GA4)とは?
第2回:Googleアナリティクス4(GA4)の設定方法:アカウントとプロパティの作成
第3回:GA4入門者必見!効果的なデータ収集のための6つの設定
第4回:はじめてのGA4 レポート機能を使ってみよう
第5回:リアルタイムレポートでウェブサイトの現状を把握しよう
第6回:GA4におけるーザー属性と興味関心の分析方法
第7回:オーディエンス機能とは?オーディエンス機能の有効的な使い方
第8回:レポート機能を使ったチャネル分析
第9回:イベントとコンバージョンの設定
第10回:ライブラリ機能を使ったカスタムレポートの作り方
第11回:初心者でもわかるように解説!探索機能の使い方_基礎編
第12回:探索機能の「空白」テンプレートの使い方
第13回:探索機能の「セグメント」の使い方
第14回:探索機能の「経路データ探索」の使い方と分析
第15回:探索機能の「ファネルデータ探索」の使い方と分析
第16回:クロスドメインとは?クロスドメインの役割と設定方法について詳しく解説
第17回:GA4利用者必見!utmパラメータとは?役割と設定方法について詳しく解説
第18回(最終回):GA4とGoogle Search Consoleの連携方法

追加の5回

第19回:GA4でYouTubeの計測をしよう!実装方法から計測方法まで完全レクチャー!
第20回:GA4のDebugviewの使い方を完全レクチャー!
第21回:GA4の標準レポートでフィルタ機能を使いこなそう!
第22回:GA4で正規表現を使えるようになろう!
第23回:GA4の管理画面でどんなことができるのかを完全レクチャー!

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【監修】森 和吉

株式会社吉和の森 代表取締役
青森県八戸市出身。2019年11月、ライフワークとしてデジタル・マーケティングに携わり、人の役に立ちたいたいと思い起業。さまざまな業態・業種の事業案件を手掛けている。コンテンツ立ち上げ後の集客や運用、コンテンツを持っている事業者との「アライアンス業務」、「Webを使った集客」を強みとするウェブ解析士マスター、チーフSNSマネージャー、提案型ウェブアナリスト。
特に不動産業が強く、デジタルマーケティングを使って、不動産投資クラウドファンディングで25万人の会員・出資額50億円を1年間で集めたり、不動産投資の累計販売額は100億を記録する。

◆著書◆
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◆株式会社吉和の森◆
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