ホームページを何年も前に作ったまま放置していませんか。
インターネット上で多くのお客さんに営業できる便利なツールを、活かさないことはもったいないことです。この記事はBtoBでのホームページリニューアルを成功するために大切なことを解説いたします。
ホームページリニューアルでやってはいけないこと
ホームページのリニューアルをする際には、目で見て分かること以外にも重要なことが多くあります。「知らなかった」では済まされない、特に大切な「やってはいけないこと」4項目とその理由について説明します。
デザイン「だけ」にこだわる
企業のブランドイメージやサービス、商品の印象をよくするためにデザインにこだわることは大切です。しかし、せっかくデザインが改良されても、使いにくい、集客ができないなどの問題は避けたいものです。
Webサイトのリニューアルで成果を出すために、制作を依頼する側は、サイトの目的や実現したいことを具体的にし、要件を制作者と共有しましょう。
また制作者の側からCMSやショッピングカートなどの機能実装やレスポンシブ対応などの提案を、依頼者に行うことも必要です。
現サイトの問題を分析していない
現在のサイトの問題点を分析していない場合、リニューアルの目的や目標を具体的にできず、制作者と依頼者の間で認識にずれが生じてしまいます。
何度も修正を繰り返すとコストがかかり、信頼性の低下にもつながる恐れがあります。
運用に関する手順や予算を決めていない
サイトは公開したら終わりではなく、公開後の運営も制作と同様、あるいはそれ以上に重要です。
事前に運用の担当者を決めておき、運用開始後に行う内容の更新の頻度、指標、具体的な数値目標を設定しておきましょう。運用に関する手順や予算を決めておき、解析ツールを使い、問題点を見つけて改善し、PDCAを回しながら目標値に近づける体制を作っておく必要があります。
制作会社についてよく理解しないまま依頼する
特定の業種に強い会社・デザインに特化している会社・SEOが苦手な会社・機能開発の苦手な会社など、制作会社によって、得意、不得意な分野があります。
制作会社の選定には、1~2か月程時間をかけて複数の会社を比較検討するとよいでしょう。
ホームページリニューアルの手順
ホームページを再構築する際には、どのようなサイトにするか目的を明確にする工程と、サイトの制作工程とに大別されます。ここからは、さらに作業を細かく分解し、手順を踏んで説明いたしましょう。
目的とゴールを再設定する
競合サイトのよいところを参考にして、自社サイトの改善点をみつけ、目的とゴールを明確にしましょう。
例えば、目的には、集客やユーザビリティの向上、ブランディングの強化などがあります。
ゴールには、問い合わせをしてもらう、資料をダウンロードしてもらうなど企業によってさまざまです。
ホームページ制作会社を決定する
大手の制作会社はノウハウが多く、結果につながる可能性が高い点がメリットです。しかし、運営まで任せるとコストが高額になり長期間の運用が困難です。
中小の会社では特定の業界に特化していることが多く、分野が合う場合は、的確な提案をしてもらえることが期待でき、適切な価格で依頼できる可能性があります。
フリーランスでは、担当者を直接選べることと、低価格なことが利点です。
現在のページの問題点を洗い出す
現在のサイトの問題点を見つけ出すためにPC、携帯電話、タブレットなどの端末での見やすさや操作性を確認します。
加えて、解析ツール(GoogleアナリティクスやSearch Consoleなど)を使用して、問題点や改善点を洗い出しましょう。ユーザーのニーズ・適切なキーワードか・サイトを離脱しやすい場所の特定・ターゲット層からのアクセスの有無などを調査できます。
分析結果は数値やグラフとして可視化され、制作者と依頼者間で共有しやすい利点があります。
ペルソナを再設定する
ペルソナとは、商品・サービスを利用しているユーザー層の特徴をまとめた1人の人物イメージのことです。
ペルソナが持つ悩みや課題を設定し、それをどのように解決する商品・サービスか提供できるかを想定しましょう。
ペルソナが購入するまでに、どのような行動をとるかを考えておくことでサイトに載せる情報や導線の設計も行えます。
他社との差別化ポイントを設定する
BtoBにおいてはWebサイトは営業ツールとして活用されており、できるだけ多くの情報を比較検討できる場所が求められています。自社の製品の魅力を伝えるためには、他社が発信している情報を分析し、自社の製品のメリットを明確に示すことで差別化しましょう。
ユーザーは「自社の悩みを解決するサービス(商品)」かもしれない、と思っただけでは「お問い合わせ」「資料のダウンロード」「見積もり依頼」などの行動には移りません。複数のサービスと比較し、何らかの優位性があると認識されて初めてそれらの行動につながるのです。
サイトマップを設計する
ここからいよいよサイトの制作です。
はじめに、サイト全体の構成をまとめた「サイトマップ」を作りましょう。
どのようなページに、どのようなコンテンツを、何ページ作るのかを決め、各ページの構成(レイアウト、お問い合わせボタン、メニューバーの項目など)を設計します。
初期の段階で構成図を作成しておくことで、効率よく進められます。
コンテンツや素材を用意する
専門情報や自社の生情報、自社のロゴ・専用のデザイン・写真(社内風景・従業員)などは事前に用意しておくと、スムーズに制作に取り掛かれます。
素材提供が遅れて制作が止まり、公開も遅れてはさまざまな無駄なコストがかかるだけです。あらかじめ前倒しで、素材収集を進めるとよいでしょう。
サイトのデザインを決定する
ファーストビューを見て、ページを離脱してしまうユーザーは、Webサイトで40〜60%、LPでは70〜90%です。これは、ページを開いて3秒程でどのような会社かを判断しているからです。
そのため、制作者は、ターゲットユーザーが抱えている課題を理解し、「課題を解決する方法」がこのサイトにあることを一瞬で分かるようにデザインする必要があります。
公開後の運用方法を決定する
せっかくリニューアルしたサイトも、公開後に放置したままでは検索エンジンからの評価が下がり、順位を落とす危険があります。
それを避けるためには、公開後の運用方法を予め決めておくことをおすすめします。
コンテンツの更新頻度、ツール、運用担当者、指標などの具体的な数値目標を作っておくことで目指す方向性がぶれにくく、進捗状況を把握しやすくなるでしょう。
定期的に情報を更新するコンテンツ(お知らせや製品情報)にはCMSを使用することで、自社での更新が容易となり、コスト削減につながります。
SEO対策ができているか確認する
SEOとは、サイトへ訪れるお客様を増やすために、ユーザーがよく検索するキーワードの選定を最適化する重要な施策のことです。
キーワードを探す際には、Googleキーワードプランナーやサジェストツールなどを使い、具体的なデータに基づいた根拠のあるキーワードの選定をします。
検索エンジンが特に重要視している項目は、主に以下の通りです。
・タイトル
・description(タイトルの下に表示されるサイトの説明文)
・見出し
・ogpタグ(SNSでシェアされた際にサイトの詳細情報を伝えるもの)
上記の設計をしっかりと行い、サイトへのアクセス数の増加につなげましょう。
運用開始後にデータを解析する
リニューアル後の運用を開始した後に、必ず施策が正しく機能しているかを確認します。
運用が始まって1か月程度過ぎてデータが集まる頃に、解析ツールを使用してユーザー数・ページビュー・コンバージョンの数値や流入キーワードを調べましょう。
特に重要なページには、ヒートマップを使用し、離脱しやすい場所を見つけて改善します。ユーザーアンケートや、インタビューを実施するのも有効です。
まとめ
この記事では、ホームページのリニューアルを行う際に、重要なポイントと準備段階からサイト公開後の運用までの手順と各過程でのポイントを説明しました。
デザインだけにこだわるのではなく、サイトの目的や課題を明確にし、お客様のお悩みに答えられるコンテンツ作りが大切です。また、サイトの使いやすさ、「問い合わせ」や「資料のダウンロード」などへの導線、公開後の運用までしっかり設計しましょう。
制作会社を選ぶ際には、以上のポイントを踏まえた提案のできるところを選ぶとよいでしょう。