「頑張って作成したXの投稿が、思ったように伸びない…」「いいねやリポストが少なく、インプレッションも増えない…」そんな悩みを抱えていませんか?
原因はポストを投稿する「時間帯」にある可能性が高いです。X(旧Twitter)はリアルタイム性が命。
どれだけ価値ある投稿も、ターゲット層が非アクティブな時間帯のポストは、誰の目にも留まらずタイムラインに埋もれます。リソースが限られる中、投稿の成果を最大化できないのは大きな機会損失です。
本記事では、SNS運用者が知るべき「Xが伸びやすい」一般的な時間帯を平日・土日・ターゲット別に解説します。ただし、他社と同じ時間帯への投稿だけでは不十分です。
後半では、X公式アナリティクス機能で、フォロワーが最もアクティブな「本当のゴールデンタイム」を見つける分析ステップをガイドします。
本記事で、投稿時間の「仮説・検証・最適化」サイクルを回せるようになり、X運用の効率と成果を飛躍的に高められます。
なぜX(旧Twitter)運用で投稿時間が重要なのか?
X運用において「いつ投稿するか」は、「何を投稿するか」と同じくらい重要です。Xの仕組み上、投稿直後の反応がその後の拡散力を決定づけるためです。投稿時間が重要な3つの理由を解説します。
理由1:アルゴリズムは「投稿直後の反応(初速)」を重視する
Xのアルゴリズムにおいて、最も重要な要素の一つが「初速」です。
投稿直後の数分から数十分の間に、どれだけ「いいね」「リポスト」「返信」がついたかで、投稿の評価が決まります。初速が良い投稿は「有益なコンテンツ」と判断され、フォロワー以外の「おすすめ(For You)」タイムラインにも表示されます。
逆に、誰も見ていない時間に投稿して初速が弱いと、アルゴリズムに低く評価され、フォロワーのタイムラインにさえ表示されにくくなります。つまり、アクティブユーザーが多い時間に投稿してスタートダッシュを切ることが拡散への第一歩です。
理由2:アクティブユーザーが多い=インプレッションの機会が増える
物理的に「見ている人」が多い時間に投稿すれば、インプレッション(表示回数)は増えます。
深夜3時に叫ぶのと、昼12時のスクランブル交差点で叫ぶのとでは、届く人数が違うのと同じです。
一般的に、以下の時間は多くの人がスマホを手に取るタイミングです。「人がいる時間」に投稿を投下することで、露出の母数を最大化できます。
- 朝の通勤時間(7:00〜9:00)
- 昼休憩(12:00〜13:00)
- 帰宅時間(17:00〜19:00)
- リラックスタイム(20:00〜22:00)
理由3:タイムラインに埋もれるのを防ぎ、機会損失を最小化する
Xは「フロー型」のメディアであり、常に新しい情報が流れ続けています。
ユーザーが見ていない時間帯に投稿すると、次にXを開いた時、投稿はずっと下に流れています。プロフィールに飛んで過去の投稿を見るユーザーは稀です。
「本来なら興味を持ってくれたはずの人」に届かないことは、大きな機会損失です。最適な時間帯選びは、「見逃されリスク」を減らし、フォロワーに確実にメッセージを届ける防衛策です。
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【2025年】Xで伸びやすい「一般的なゴールデンタイム」一覧

まずは、多くのユーザーに当てはまる「一般的なゴールデンタイム」を押さえます。日本人の生活リズム(通勤、通学、食事、休息)に深く関係しています。
平日のおすすめ投稿時間帯
平日は、仕事や学校のスケジュールに合わせた「隙間時間」が狙い目です。
- 7:00〜9:00(通勤・通学時間):1日の始まりにニュースチェックや挨拶をする人が多い時間帯。モチベーションが上がる内容や、その日のニュースに関する投稿が好まれます。
- 12:00〜13:00(昼休み):仕事や学校の休憩時間にスマホを見るピークタイム。頭を休めるための、ライトな話題やエンタメ情報、ランチ関連の投稿が伸びやすい傾向です。
- 18:00〜20:00(帰宅時間):仕事が終わり、帰宅中の電車内や帰宅直後にXを開く時間。プライベートモードになるため、趣味や個人的な関心事が活発化します。
- 20:00〜22:00(夜のゴールデンタイム):夕食後やお風呂上がりのリラックスタイム。全属性のユーザーがアクティブですが、投稿数も爆発的に増えるため、競争が激化する時間帯です。
土日・休日のおすすめ投稿時間帯
休日は平日と生活リズムが異なり、全体的に後ろ倒しになる傾向です。
- 9:00〜12:00(休日の朝):平日に比べ起床時間が遅くなるため、朝のピークも遅めです。「休日の過ごし方」やリラックスした話題が共感を呼びます。
- 13:00〜17:00(日中):お出かけ先からの投稿や、趣味に没頭している最中の投稿が増えます。アクティブユーザーは分散しますが、長時間利用ユーザーも多く、読み応えあるコンテンツが読まれやすくなります。
- 20:00〜23:00(夜):休日の終わりを惜しむように、SNS利用率が高まります。翌日が休み(土曜の夜)の場合は深夜までアクティブな状態が続き、日曜の夜は「明日からの仕事」を意識した投稿などが共感を呼びます。
【ターゲット別】さらに深掘り!属性ごとの最適なXの投稿時間

「誰に届けたいか」により、狙うべき時間は異なります。主要な3つのターゲット属性ごとの傾向を解説します。
ビジネスパーソン(BtoB向け)
ビジネス層狙いなら、「勤務ルーティン」に合わせるのが鉄則です。
- 平日 7:00-9:00(通勤中):日経ニュースや業界トレンドなど、仕事のスイッチを入れるための情報収集時間です。
- 12:00-13:00(昼休み):束の間の休息。ビジネスハックやキャリア論など、ライトに学べるコンテンツが好まれます。
- 18:00-20:00(帰宅後):仕事モードから解放されつつも、自己研鑽への意欲がある時間帯。副業やスキルアップ系の話題も反応が良いです。
学生(Z世代・BtoC向け)
学生は学校のスケジュールと、夜型生活リズムが特徴です。
- 平日 15:00-18:00(放課後):授業が終わり、部活や帰宅までの時間。トレンド情報やエンタメ、推し活などの話題が活発化します。
- 21:00-24:00(就寝前):勉強やバイトが終わり、ベッドの中でスマホを見る時間。深夜帯に向け、エモい投稿やネタ系投稿がバズりやすい時間帯。ビジネス層より遅い時間までアクティブな点が特徴です。
主婦・主夫層
家事や育児の合間に生まれる「エアポケット」のような時間を狙いましょう。
- 平日 10:00-12:00(家事の合間):家族を送り出し、家事がひと段落したタイミング。ここが主婦層の「朝のゴールデンタイム」です。
- 14:00-16:00(一息つく時間):昼食後の片付けが終わり、夕方の多忙前の一息つく時間。おやつタイムなどにSNSチェックが増えます。
- 21:00以降(子供の寝かしつけ後):子供が寝た後の「自分時間」。誰かとの繋がりや共感への欲求が高まる時間帯です。
「ゴールデンタイム」はあくまで一般論。本当の最適時間は自社のアナリティクスで分析しよう

一般的な時間を紹介しましたが、正解は「あなたのアカウントの中」にあります。Xアナリティクスを使い、自社フォロワーの動向を分析しましょう。
STEP1:Xアナリティクス(無料)にアクセスする方法
まず、分析ツール「Xアナリティクス」にアクセスします。
2025年現在、高度な分析機能の多くは「Xプレミアム(有料)」ですが、基本データは確認可能です。
PCブラウザ版Xのサイドメニュー「プレミアム」→「アナリティクス」を選択か、直接URLにアクセスします。有料プラン加入で、詳細な時間帯別アクティブデータや、過去の長期間の推移を見られます。
本気で「Xで集客したい」「X運用でお金を稼ぎたい」と考えるなら加入を推奨します。
STEP2:「ツイート」タブで過去のインプレッションを時間帯別に確認する
アナリティクスのダッシュボードに入ったら、「ツイート(ポスト)」タブを確認します。
過去の投稿ごとのインプレッション数、エンゲージメント率、リンククリック数などが一覧表示されます。CSVデータをダウンロードし、「投稿時間」と「インプレッション」の関係を整理しましょう。
「朝7時は伸びる」「夜21時は反応が薄い」といった、アカウント固有の傾向が見えます。
STEP3:「オーディエンス」タブでフォロワーの興味・関心事を把握する
「オーディエンス」タブ(一部有料)では、フォロワー属性を深く知れます。
性別、年齢層、興味関心カテゴリー、国や地域などが分かります。例えば、「日本のビジネスニュース」に関心がある層が多ければ朝の時間帯が、「ゲームやアニメ」に関心がある層が多ければ深夜帯が有効と仮説が立ちます。
フォロワーの生活スタイルを想像し、投稿時間を設定する重要なヒントです。
STEP4:【最重要】投稿時間をずらしてテスト(ABテスト)を実施する
データを見たら、最後は実践。「ABテスト」を行います。
例えば、「同じような内容・質の投稿」を、今週は「朝8時」に、来週は「昼12時」に投稿してみます。数回繰り返し、どちらの時間帯がインプレッションや「いいね」が多いかを比較します。
一度で決めつけず、曜日変更や時間微調整などのテストを繰り返し、最強の投稿スケジュールを完成させましょう。
分析の注意点:「インプレッションが多い時間」=「エンゲージメントが高い時間」とは限らない
分析時の落とし穴は、「見られている(インプレッション)」と「反応される(エンゲージメント)」が別物である点です。
例えば、通勤ラッシュ時は「インプレッション」は伸びやすいですが、移動中のため「コメントする」余裕がなく、エンゲージメント率は低い傾向にあります。逆に、夜のリラックスタイムはインプレッションはそこそこでも、しっかり読まれて「いいね」や「クリック」につながりやすいでしょう。
目的(認知拡大ならインプ重視、ファン化ならエンゲージ重視)に応じ、見るべき指標を変えることが大切です。
X投稿を効率化する「予約投稿」の活用術

最適な時間が「朝7時」や「夜22時」だと分かっても、毎日その時間のスマホ待機は大変です。
そこで活用したいのが「予約投稿」機能。そのメリットを解説します。
なぜ予約投稿を使うべきなのか?
予約投稿の最大メリットは、「運用と生活リズムの切り離し」です。
- 決まった時間に確実に投稿できる:投稿忘れや、会議によるタイミング逃しがなくなります。
- まとめて作業ができる:週末などに1週間分を作成・予約すれば、平日はリプライ対応等に集中でき、精神的にも楽です。
- 戦略的な運用が可能:思いつきではなく、全体構成を考えた計画的な発信ができます。
X(Web版)の公式機能で予約投稿する手順
Xには公式無料の予約投稿機能があります(現在はブラウザ版のみ)。
- PCまたはスマホのブラウザ(ChromeやSafari等)からXにログイン
- 通常通り投稿文を作成
- 投稿ボックス下の「カレンダーと時計」アイコンをクリック
- 投稿したい「日付」と「時間」を指定し、「確認」を押下
- 最後に右下の「予約設定」ボタンを押せば完了
予約投稿は、同アイコンの「予約投稿ポスト」一覧で確認・修正が可能です。
Xの投稿時間に関するよくある質問(FAQ)

最後に、Xの投稿時間に関するよくある質問にお答えします。
スマホアプリから予約投稿できるおすすめツールはありますか?
公式アプリでは不可ですが、外部ツールを使えば可能です。代表的なものに「SocialDog(ソーシャルドッグ)」があります。
スマホアプリから直感的に予約投稿でき、分析機能も充実しているため、企業やインフルエンサーの多くが導入しています。その他、「Hootsuite」なども有名です。まずは無料プランで使い勝手を試してみましょう。
X投稿が伸びやすい「曜日」はありますか?
一般的に、週の半ばである「水曜日」や「木曜日」はアクティブ率が高く、投稿が伸びやすい傾向にあります。逆に「金曜日の夜」や「土曜日」は、Xを見る時間が減る傾向にあるため、ビジネス系の真面目な投稿は避けるのが無難です。
ただし、これもターゲット属性(例:インドア派向けのコンテンツなら土日も強い)によります。
ゴールデンタイム(20時〜22時)に投稿しても伸びないのはなぜ?
「競合過多」が原因の可能性があります。20時〜22時は人が多いですが、大手企業や有名インフルエンサーもこぞって投稿する時間帯。
タイムラインの流れが速すぎて、フォロワーの目に止まる前に流れています。あえて時間をずらし、22時半や23時などの「準ピークタイム」を狙うのも有効です。
1日に何回投稿するのがベストですか?
アカウント規模にもよりますが、1日3〜5回程度が適切です。1回では見逃されやすく、逆に10回も投稿すると「うるさい」とミュートされるリスクがあります。
朝・昼・夜に1回ずつ配置し、反応を見ながら調整するのが基本スタイルです。
まとめ

Xで成果を出すには、「良いコンテンツ」を「最適な時間」に届けることが不可欠です。
- 基本戦略:通勤(7-9時)、昼休み(12-13時)、夜(20-22時)のゴールデンタイムを狙う
- ターゲット戦略:ビジネスマンなら通勤時、学生なら深夜など、相手の生活リズムに合わせる
- 分析と改善:アナリティクスで自社の「勝ちパターン」を見つけ、予約投稿で効率化
「投稿時間」を変えるだけで、インプレッション倍増も珍しくありません。まずは明日の投稿から、紹介した時間帯を意識しましょう。
株式会社 吉和の森
