「画像生成AIで業務効率化したい。でも著作権や商用ルールが複雑で怖い…」と導入をためらっていませんか。
実は、画像生成はツール選びを誤ると予期せぬ法的トラブルに巻き込まれるリスクがあります。
本記事では、2025年最新の商用利用OKなおすすめAI11選と、安全に使う判断基準を徹底解説。読了後には、リスクを回避し自信を持ってAIをビジネス活用できます。
そもそも画像生成AIの「商用利用」とは?
画像生成AIにおける「商用利用」とは、AI作成画像をビジネスや収益目的で使用することです。
具体的には、Webサイトのアイキャッチ、SNS広告バナー、営業資料の挿絵、YouTubeサムネイル、商品パッケージデザインなどが該当します。また、直接的な販売だけでなく、企業のパンフレットや名刺など、広報活動での利用も含まれます。
注意点は、「商用利用の可否」がツールや料金プランによって異なることです。例えば、「無料プランでは個人利用のみ、有料プランなら商用OK」というケースや、「生成画像は商用利用可だが、学習データとしての提供が必須」といった条件付きのケースもあります。
そのため、ビジネス利用の際は、必ず各サービスの「利用規約(ライセンス)」を確認し、著作権の帰属や禁止事項をクリアにすることが、法的リスクを避ける絶対条件です。
【超重要】商用利用で失敗しない!画像生成AIを選ぶ「3つの安全基準」

ビジネスで画像生成AIを導入する際、「なんとなく有名だから」という理由でのツール選定は危険です。
著作権侵害や情報漏洩などのトラブルを防ぐには、明確な選定基準が必要です。ここでは、商用利用リスクを最小限に抑え、安心して業務活用するための「3つの安全基準」を解説します。
基準1:利用規約(ライセンス)で「商用利用」が明確に許可されているか?
まず基本的な基準は、利用規約への「商用利用が可能(Commercial Use Allowed)」の明記です。
「利用可能」という言葉だけでは不十分なため、販売、広告、プロモーション活動への使用が許可されているか見極めが必要です。例えば、オープンソースの「MITライセンス」や「CC0」は商用利用が可能ですが、「CC-BY-NC(非営利)」などは禁止されています。
同じツールでも「無料版は不可、有料版のみ可」というケースも多いため、契約プランごとの規約確認が必要です。規約は頻繁に改定されるため、利用開始前には必ず最新の公式情報をチェックしましょう。
基準2:AIの「学習データ」はクリーンか?(著作権リスクの度合い)
次に重要なのが、AIが「どのようなデータで学習したか」です。これは、生成物が第三者の著作権を侵害するリスクに直結します。
ネット上の画像を無断学習したAIの場合、特定の作家やキャラに酷似した画像が生成されやすく、著作権トラブルに発展する恐れがあります。企業利用では、Adobe Fireflyのように「著作権的にクリーンな画像のみを学習データに使用している」と公言するツールが最も安全です。
学習データの出所が不明確なツールを使用する場合、生成画像と既存作品の類似には慎重なチェックが必要です。
基準3:生成した画像の「所有権・利用権」は誰にあるか?
3つ目の基準は、生成画像の権利が「ユーザー(作成者)」か「サービス提供側」かです。多くの有料画像生成AIは、生成画像の著作権や所有権のユーザー帰属を規約で定めています。
しかし、一部の無料ツールなどでは、「著作権はサービス側に帰属」「生成画像はパブリックドメイン(著作権なし)扱い」とされる場合があります。
自社資産として画像を独占利用したい場合や、二次利用(グッズ化や販売など)を考える場合、必ず「ユーザーに権利が帰属」と明記されたツールを選びましょう。
『デジタル・マーケティング超入門』の著者が
「Web集客の仕組み」で売上を創ります
【2025年版】商用利用OKな画像生成AIおすすめ11選【比較表あり】

ここからは、商用利用が可能で、ビジネス現場でも評価の高い画像生成AIを11選紹介します。
「無料プランがあるツール」と、「品質と機能性重視のツール」の2カテゴリに分けて解説します。目的に合ったものを選んでください。
【無料プランあり】手軽に始められるおすすめツール5選
まずは、初期費用不要で画像生成を試したい方向けのツール5選です。無料プランや枠があり、操作も簡単なため、初心者でもすぐに利用できます。
1. Canva AI
デザインツール「Canva」に搭載された画像生成機能(Magic Media)です。テキスト入力だけで画像を生成でき、そのままチラシやSNS投稿などのデザインに組み込めるのが特徴です。
Proプラン以上なら商用利用が可能。生成画像とテンプレートを組み合わせ、未経験者でも短時間でプロ並みのクリエイティブを作成できます。
2. Stable Diffusion (Web版)
Stability AI社が開発したオープンソースの画像生成AIです。特定のWebサービスだけでなく、PCへのインストール利用も可能で、世界中に多くのユーザーがいます。
Web上で手軽に試せるデモサイトや派生サービスも多数存在。最大の魅力は自由度の高さで、詳細なプロンプト(指示)により、緻密な画像生成が可能です。
3. Leonardo.Ai
ゲームのアセット(素材)作成などに特化した、高品質な画像生成ツールです。無料プランでも1日一定数の画像生成が可能で、商用利用も可能です(※プランにより条件が異なるため要確認)。
独自モデルの追加学習機能もあり、特定スタイルやキャラを一貫して生成したい場合に強力です。クリエイティブな表現の幅が広く、中級者以上にもおすすめです。
4. AIピカソ
日本発のモバイル向け画像生成アプリです。Stable Diffusionをベースに日本語プロンプト入力へ対応し、英語が苦手な方でも安心して使えます。
「いらすとや」風の画像生成モデルも搭載。親しみやすいイラスト素材をサクッと作りたい場合に便利です。スマホ一つで完結するため、PCがない環境でもSNS用の画像などを作成できます。
5. Bing Image Creator (Microsoft Designer)
Microsoftが提供する画像生成ツールで、OpenAIの「DALL-E 3」という高性能モデルを搭載しています。
Microsoftアカウントがあれば誰でも無料で利用でき、日本語の指示も高精度に理解します。Bingのチャット画面やMicrosoft Designerアプリから利用でき、ブログの挿絵やプレゼン資料のイメージ画像など、日常的なビジネスシーンで手軽に高品質な画像を生成できます。
【高機能・高画質】ビジネスで本格利用するならこの6選
次に、広告制作やプロの現場で通用する、高機能・高画質な画像生成AIを6つ紹介します。主に有料ですが、クオリティや安全性、機能の豊富さが優れています。
6. Adobe Firefly
Adobeが提供する、商用利用に特化した安全な画像生成AIです。Adobe Stockなど著作権的にクリーンな画像のみを学習データに使用し、権利侵害リスクが極めて低いのが特徴です。PhotoshopやIllustratorと連携しており、生成した画像の部分修正やベクター化もスムーズ。企業のコンプライアンスを重視するプロジェクトに最適です。
7. Midjourney
圧倒的な芸術性とクオリティを誇る、現在人気の画像生成AIです。チャットアプリ「Discord」上で動作。テキスト指示だけで写真のようなリアル画像や、幻想的なアート作品を生成できます。
広告ビジュアルやWebサイトのメインビジュアルなど、視覚的なインパクトが求められる場面で特に力を発揮します。
8. DALL-E 3 (ChatGPT Plus)
OpenAIが提供する最新モデルで、対話型AI「ChatGPT」の中で利用できます。最大の特徴は、ユーザーの意図を汲み取る能力の高さです。
会話形式の指示だけで、複雑なプロンプトを自動で補正・生成します。画像の修正もチャットで指示でき、専門知識がないビジネスマンでも直感的に使いこなせます。
9. nano-banana (Google)
Googleが2025年に発表した最新の画像生成・編集モデル(正式名称:Gemini 2.5 Flash Image)です。
テキスト指示での高精度な画像生成に加え、複数写真の自然な合成や、特定要素の違和感ない編集を得意とします。同一人物のキャラクター性を保ったまま別のポーズを生成するなど、高度な編集機能が魅力です。
10. Shutterstock AI
世界最大級のストックフォトサイト「Shutterstock」が提供する画像生成AIです。自社の膨大なライセンス済み画像データを学習に使用し、権利関係がクリアなため安心して商用利用できます。生成画像をそのままエディタで加工したり、ライセンス購入したりと、ストックフォトの延長線上でスムーズに活用できます。
11. Novel AI
元々は小説生成AIとしてスタートしましたが、現在ではアニメ・マンガ風のイラスト生成機能が高く評価されています。
特にキャラの書き分けやポーズ指定の精度が高く、アニメ調アイコンやゲームの立ち絵、ラノベ表紙風イラストの作成に最適です。サブカルチャー系のビジネスや、親しみやすいキャラ素材が必要な場合におすすめです。
利用シーン別!ビジネスに最適な画像生成AIツールの選び方

画像生成AIは種類が多く、選択に迷う方も多いでしょう。ここでは、具体的なビジネスシーンに合わせた最適なツール選びの指針を紹介します。
「ブログ・Webメディアのアイキャッチ」ならこの3つ
ブログやWebメディアのアイキャッチ画像には、記事内容をひと目で伝える「分かりやすさ」と、制作の「スピード」が求められます。
- Canva AI:テンプレートが豊富で、生成画像への文字入れまでワンストップで完了でき、効率的です。
- Bing Image Creator:記事テーマを日本語入力するだけで、関連性の高い画像を無料で即座に作成できます。
- Adobe Firefly:クリーンな素材が必要な企業メディアで、安心して使える高品質な素材を生成できます。これらは操作が直感的で、非デザイナーでも短時間で見栄えの良いアイキャッチを作成できおすすめです。
「広告バナー・LPのメインビジュアル」ならこの2つ
広告やランディングページ(LP)のメインビジュアルには、ユーザーの目を引く「独創性」と「圧倒的なクオリティ」が不可欠です。
- Midjourney:他ツールでは出せない、アーティスティックで高品質なビジュアルを生成でき、ブランドの世界観構築に最適です。
- Adobe Firefly:生成画像をPhotoshopで微調整・高解像度化でき、プロの制作フローに組み込みやすく、安全性も抜群です。特に予算をかけるクリエイティブでは、この2つが有力な選択肢です。
「SNS(Instagram, X)の投稿画像」ならこの3つ
SNS投稿は、トレンド感あるビジュアルの「継続的」な発信が重要です。
- Canva AI:インスタのストーリーやフィード投稿用サイズ設定が簡単で、スマホから手軽に作成・編集できます。
- Leonardo.Ai:特定スタイルやキャラを学習させて統一感を出しやすく、アカウントのブランディングに役立ちます。
- AIピカソ:日本のトレンドに合ったイラストや、スマホで完結する手軽さが、毎日の投稿継続をサポートします。
https://yoshikazunomori.com/blog/digitalmarketing/instagram-unity
「リアルな写真素材」が欲しいならこの2つ
商品イメージやWeb背景など、実写と見分けがつかないリアル素材が必要な場合は以下の2つがおすすめです。
- Midjourney:肌の質感や光の当たり方など、写真としてのリアリティが高く、撮影コストを削減できます。
- Shutterstock AI:ストックフォトのような使い勝手で、必要なシチュエーションの「写真」を生成でき、権利関係もクリアで安心です。
著作権侵害だけじゃない!商用利用の4大リスクと具体的な回避策

画像生成AIの商用利用には、著作権以外にも知っておくべきリスクが潜んでいます。
無視して利用すると、訴訟や炎上などのトラブルに発展する恐れがあります。
ここでは主要な4つのリスクと、その回避策を解説します。
リスク1:著作権(既存作品との酷似)
AI生成物が、偶然既存のイラストや写真と酷似するリスクです。特に、特定作家名や作品名をプロンプト(指示文)に入れた場合、著作権侵害(依拠性)を問われる可能性が高まります。
【回避策】生成後の「類似画像検索」の徹底
生成画像をGoogle画像検索やTinEyeにかけ、類似する既存作品がないか必ず確認しましょう。また、プロンプトには特定アーティスト名を含めず、独自の言葉でスタイルを指定しましょう。
リスク2:商標権・ロゴ
生成画像に実在企業のロゴやキャラ、有名ブランド商品などが意図せず入り込むリスクです。そのまま広告などに使用すると、商標権侵害となります。
【回避策】生成物に既知のロゴやブランド名がないか確認
画像の細部を目視チェックし、既知のロゴや企業名らしき文字列がないか確認します。含まれる場合は、編集ソフトで消去か、再生成が必要です。
リスク3:肖像権・パブリシティ権
実在の有名人やタレントに酷似した人物画像が生成されるリスクです。無断での商用利用は、肖像権やパブリシティ権侵害に当たり、トラブルになります。
【回避策】実在の人物(特に著名人)の名前で生成しない
プロンプトへの有名人名入力は絶対にやめましょう。「〇〇風の人物」という指示もリスクです。架空の人物として生成し、特定の誰かに似すぎていないか確認してください。
リスク4:利用規約違反
ツールの利用規約を守らず使用するリスクです。「無料版は商用不可なのに使用」「クレジット表記が必要なのに忘却」といったケースが後を絶ちません。
【回避策】「クレジット表記」の要否など、ツールごとの個別ルール確認
使用ツールの規約ページを必ず読み、「商用利用の条件」をリスト化しましょう。「公開時に『Created with 〇〇』と記載」等のルールがある場合、必ず従ってください。
まとめ

画像生成AIの商用利用は、業務効率を向上させる強力な手段ですが、著作権やライセンスの正しい知識も求められます。重要なのは、「商用利用OKと明記された安全なツールの選定」と、「生成画像が既存権利を侵害していないかの確認」の2点です。
まずは、紹介した「Adobe Firefly」や「Canva AI」など安全性の高いツールから試し、自社ビジネスに合った活用法を見つけてください。AIを正しく使いこなし、クリエイティブの質とスピードを引き上げましょう。
株式会社 吉和の森
