インスタのリード獲得広告とは?LP不要で“質の高い”見込み客を集める3つのテクニックを解説

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インスタのリード獲得広告とは?LP不要で“質の高い”見込み客を集める3つのテクニックを解説

監修者┃デジタルマーケティング専門家┃森 和吉

「LP制作の予算も時間もない…でもInstagramから見込み客は集めたい」

そんなお悩みを抱えていませんか?

「インスタのリード獲得広告」はLP不要で始められると聞くけれど、設定が複雑そうで、本当に成果が出るのか不安になりますよね。安易に始めて「質の低いリード」ばかり集まってしまうと、営業の負担が増えるだけで意味がありません

でも、ご安心ください。この記事を読めば、LP制作のリソースがなくても、低コストで「質の高い」見込み客を集める方法から、獲得後の対応まで、実践的なノウハウがすべてわかります

本記事では、インスタのリード獲得広告の基本から、競合と差をつける「LP代替テクニック」、そしてCRM(顧客管理ツール)なしでも実践できる「即時フォローアップ術」までを、初心者向けに徹底解説します。

目次

インスタのリード獲得広告とは?LP不要で“見込み客”を集める仕組み

インスタのリード獲得広告とは、Instagramアプリ内でユーザーの氏名やメールアドレスなどの「見込み客情報」を直接収集できる広告のことです。

通常のWeb広告は外部サイトで情報入力が必要ですが、リード獲得広告はクリックするとInstagram内で「インスタントフォーム(入力画面)」が開きます。これにより、外部のLPを一切用意することなく、広告配信から情報収集までを完結できるのが最大の特徴です。

資料請求やメルマガ登録、イベント予約、キャンペーン応募などに最適で、手間と費用を大幅に削減しながら効率的にリードを集められます。

通常の広告(Webサイト誘導)との決定的な違い

通常のWeb広告はクリック後に外部サイトへ遷移し、手動入力が必要なため、多くのユーザーが面倒に感じて離脱してしまいます。一方、リード獲得広告はInstagramアプリ内で完結し、登録情報(名前・メールなど)がフォームに自動入力されます。

ユーザーは最短2タップで送信できるため、入力の負担が少なく、結果的にコンバージョン率が高くなります。「せっかくのクリックを無駄にしない」ための、離脱防止に特化した強力な仕組みと言えます。

リード獲得広告の費用は?いくらから始められる?

「広告費が高そう」と不安に思う必要はありません。リード獲得広告は1日数百円〜数千円程度の少額予算から始められます。費用はオークション形式で決まるため、まずは少額でテスト運用し、反応の良いクリエイティブを見極めてから徐々に予算を増やすのが賢い方法です。

獲得単価(CPA)の目安は商材によりますが、予算設定の柔軟性が高いため、リスクを抑えたい中小企業や個人事業主でも安心してスタートできます。いきなり高額な投資をする必要はありません。

「投稿ブースト」との違いは?

両者は「目的」が明確に異なります。「投稿ブースト」は、既存投稿を拡散して「いいね」や認知を増やすのが目的で、フォーム機能はなく顧客リストは作れません。

対して「リード獲得広告」は、見込み客の「個人情報の取得」そのものが目的です。自社のゴールに合わせて使い分けることが重要です。

  • フォロワーを増やして認知を広げたい→ブースト
  • 具体的な商談やメルマガ配信のための連絡先リストが欲しい→リード獲得広告
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【LPリソースゼロでもOK】インスタのリード獲得広告のメリット4つ

【LPリソースゼロでもOK】インスタのリード獲得広告のメリット4つ

中小企業や多忙なマーケターにとって、リード獲得広告には見逃せない4つのメリットがあります。ここでは、なぜリソース不足の現場でこの広告が選ばれているのか、その理由を詳しく解説します。

メリット1:LP制作のコストと時間を完全ゼロにできる

通常、成果の出るLP(ランディングページ)を制作するには、構成・デザイン・コーディング等の専門工程が必要です。外注すれば費用は10〜60万円、期間も数週間かかります。

しかしリード獲得広告なら、管理画面でのフォーム作成のみで完結するため、制作コストは0円、作業も数十分で済みます。

浮いた予算と時間を広告配信費やクリエイティブのテスト(PDCA)に集中投下できるため、リソースの限られた企業でもリスクを抑えてスピーディーに成果を狙えるのが最大のメリットです。

メリット2:フォームの自動入力で、ユーザーの離脱を最小化できる

スマートフォンの小さな画面で個人情報を手入力するのは大きなストレスであり、従来のLPでは入力途中での離脱が最大の課題でした。

リード獲得広告では、Instagramのアカウント情報(名前・メアド等)が初期値として自動入力されるため、ユーザーは内容を確認して送信するだけで完了します。

「入力の手間」を減らすことで、同じ広告費でもより多くのリストを獲得できます。

EFO(入力フォーム最適化)の観点からも、離脱を防ぐ最強のソリューションと言えます。

メリット3:高精度なターゲティングで「欲しい顧客」に届ける

Meta社の膨大なデータを活用し、年齢や性別、地域、興味関心などに基づいて「自社商品に関心を持つ層」へ正確に配信できます。

さらに「類似オーディエンス」を使えば、既存の優良顧客に似たユーザーをAIが自動で探し出すことも可能です。

これにより、関心の薄い層への無駄な配信を削減し、確度の高い見込み客だけにアプローチできるため、費用対効果(ROI)が劇的に向上します。地域ビジネスやニッチ商材でも強力な武器となります。

メリット4:CRM(顧客管理ツール)との連携で営業を自動化

獲得したリード情報を主要なCRM(顧客管理ツール)やメール配信システムとリアルタイムで連携させることで、営業プロセスを自動化することも可能です。

リードを獲得した瞬間に自動でお礼メールを送ったり、営業担当に通知を送ったりできます。

手動対応によるタイムラグを完全になくし、顧客の関心が最も高い「鉄は熱いうちに打て」の状態を逃さずアプローチできるため、商談化率や成約率の大幅な向上が期待できます。

営業リソース不足の企業にこそ必須の仕組みです

インスタのリード獲得広告の注意点2つ

インスタのリード獲得広告の注意点2つ

メリットの多いリード獲得広告ですが、運用前に知っておくべき注意点も存在します。これらを理解し、事前に対策を打つことが成功の鍵です。

注意点1:「リードの質」が下がるリスク

最も注意すべき点は、手軽に入力できる反面、「リードの質(確度)」が低くなるリスクがあることです。

2タップで簡単に登録できてしまうため、「とりあえず資料だけ見てみたい」「間違って押してしまった」という、購買意欲の低いユーザーが含まれやすくなります。これらすべてのリードに対して、確度の高い顧客と同じように全力で営業をかけてしまうと、成約に至らない対応に追われ、営業担当者が疲弊してしまうでしょう。

対策として、後述する「カスタム質問」で意図的に入力の手間を少し増やしたり、獲得後のメールナーチャリング(育成)で温度感を高めたりする工夫が必要です。単なる「獲得数」だけを追うのではなく、「商談につながる数」を評価指標に置くことが重要になります。

注意点2:LPほどの詳細な情報量は伝えられない

もう一つの注意点は、LPのように豊富な情報を伝えきれないことです。

リード獲得広告のフォームはシンプルな構造であり、通常のLPのように商品の詳細なスペック、多数の導入事例、お客様の声、FAQなどをリッチに掲載することはできません。

情報不足のままフォームが表示されると、ユーザーは「これに登録して大丈夫かな?」「結局何ができるの?」と不安になり、離脱する恐れがあります。

これを防ぐには、広告の画像や動画、説明文で登録のメリットをわかりやすく伝えることが大切です。フォーム内の「イントロセクション」を有効活用して、不足している情報を補足することも運用上の重要なポイントになります。

【初心者向け】インスタのリード獲得広告の始め方!5つの設定ステップを解説

【初心者向け】インスタのリード獲得広告の始め方!5つの設定ステップを解説

ここでは、実際にMeta広告マネージャーを使ってリード獲得広告を配信する手順を解説します。初めての方でも迷わないよう、重要なポイントを押さえて説明します。

ステップ1:キャンペーンの目的で「リード」を選択

まず、PCからMeta広告マネージャーにアクセスし、「+作成」ボタンをクリックして新しいキャンペーンを作成します。

キャンペーンの目的を選択する画面が表示されるので、ここで必ず「リード」を選択してください。これを選ぶことで、インスタントフォーム機能が利用可能になります。他の目的(例えば「トラフィック」や「認知」)を選んでしまうと、フォームを使った情報の取得ができないので注意が必要です。

その後、管理しやすいキャンペーン名(例:202501_資料請求CPなど)を入力し、次へ進みます。

ステップ2:広告セット(ターゲティング・配置・予算)の設定

次に「広告セット」の設定を行います。ここで「誰に」「どこで」「いくらで」配信するかを詳細に決めます。

  • コンバージョン場所:「インスタントフォーム」を選択します
  • 予算と掲載期間:無理のない範囲で設定します(まずは1日1,000円〜3,000円程度がおすすめ)
  • オーディエンス:年齢、性別、地域、興味関心などでターゲットを絞り込みます。実店舗がある場合は、商圏に合わせた地域設定が必須です
  • 配置:「手動配置」を選び、Instagram(フィード、ストーリーズ、リールなど)にチェックを入れます。Facebookにも配信したい場合はチェックを入れたままでOKです

ステップ3:広告クリエイティブ(画像・動画)の作成

ユーザーの目に触れる広告の中身を作成します。

画像または動画をアップロードし、メインテキスト(広告文)と見出しを入力します。スマホユーザーが多いため、一目で内容が伝わるわかりやすいデザインを意識しましょう。

最近のトレンドに合わせて画像サイズを調整することも大切です。「詳細はこちら」「登録する」などのコールトゥアクション(CTA)ボタンもここで設定します。

ステップ4:【最重要】インスタントフォームの作成

ここがリード獲得広告の心臓部です。「フォームを作成」ボタンを押し、以下の項目を設定します。

  1. フォームタイプ:「大容量(入力しやすさ優先)」か「高い意向(確認画面あり)」を選択します。
  2. イントロ:背景画像と見出し、説明文でオファー内容(資料の内容など)を魅力的に伝えます。ここで登録のメリットを再プッシュします。
  3. 質問:メール、名前などの取得項目を選びます。必要最低限に絞るのがコツです。
  4. プライバシー:自社のプライバシーポリシーhttps://www.google.com/search?q=URLを入力します(必須項目)。
  5. 完了:登録後のサンクスメッセージと、Webサイトへのリンク(任意)を設定します。

ステップ5:獲得したリードのダウンロード方法(手動)

広告配信が始まり、リードが獲得できたらデータをダウンロードします。

Meta広告マネージャーの「広告」タブ、またはMeta Business Suiteの「リードセンター」から確認できます。「リード(フォーム)」の数値リンクをクリックすると、期間を指定してCSVまたはXLSファイルでダウンロード可能です。

CRM連携をしていない場合は、毎日決まった時間に手動でダウンロードし、対応漏れがないようにしましょう。リードは鮮度が命ですので、放置は厳禁です。

競合と差をつける!「質の高いリード」を獲得する3つのコツ

競合と差をつける!「質の高いリード」を獲得する3つのコツ

ただ設定するだけでなく、一歩進んで「質の高い」見込み客を集めるためのプロのテクニックを紹介します。

コツ1:「LP代替」テクニック|インスタントフォームをLP化する

インスタントフォームの「イントロ」セクションを、簡易的なLPとして作り込むテクニックです。

単にフォームを表示するのではなく、イントロ部分で「この資料を読むメリット3選」「こんな悩みを持つ方におすすめ」「導入企業の成果事例」といった情報を、箇条書きを使って明記します。画像も設定できるため、資料の表紙やセミナーの様子、グラフなどを視覚的に見せることも可能です。

これにより、LP制作コストをかけずに、ユーザーの納得感を高めてから個人情報を入力してもらえるため、登録後の「思っていたのと違う」というミスマッチを大幅に減らせます

コツ2:「リードの質」を担保するフォーム質問術

あえて「カスタム質問」を追加し、リードの質を選別する方法です。

自動入力項目(名前・メール)だけでなく、例えば「導入予定時期はいつですか?(1ヶ月以内/3ヶ月以内/未定)」や「現在のご予算感は?」といった選択式の質問を1〜2問追加します。

入力の手間は少し増えますが、それでも回答してくれるユーザーは本気度が高い証拠です。また、回答内容によって「今すぐ客」か「そのうち客」かを即座に見分けることができ、営業担当者は優先度の高いリードから順にアプローチできるようになります。

コツ3:CRMなしでも実践できる「即時フォローアップ」体制

CRMツールがなくても、アナログな工夫で成果を最大化できます。

リード獲得における鉄則は「スピード」です。ハーバード・ビジネス・レビューの調査などでも、問い合わせから短時間での連絡が商談化率を大きく左右することがわかっています。

ツールがない場合は、朝・昼・夕方の1日3回、担当者が手動でCSVをダウンロードするルーチンを決めましょう。そして、サンクスメールのテンプレートを用意しておき、DL直後に即送信します。

メール件名に「【資料送付】〇〇様、お問い合わせありがとうございます」と名前を入れるだけでも、開封率が上がります。

インスタのリード獲得広告に関するよくある質問(FAQ)

インスタのリード獲得広告に関するよくある質問(FAQ)

最後に、インスタのリード獲得広告に関するよくある質問に回答します。

Q. プライバシーポリシーのページが必須と出ますが、持っていません。

リード獲得広告では、プライバシーポリシーのURL設定が必須です。自社サイトがない場合、無料ブログやGoogleドキュメント等で簡易的なページを作成し、そのURLを設定すれば審査は可能です。

ただし、ビジネスとしての信頼性を高めるため、将来的には自社サイト内に正式なページを設置することを推奨します。

Q. Facebook広告のリード広告と何が違いますか?

仕組みや管理画面はFacebook広告と全く同じです。違いは「配信先」のみで、Instagram(フィードやストーリーズ)に出るか、Facebookに出るかの差です。設定画面でどちらか一方、または両方に同時配信するかを選べます。

Instagram広告はFacebook(Meta社)のシステムを利用しているため、設定項目も共通しています。

Q. 獲得したリードはどこからダウンロードできますか?

Meta広告マネージャーやBusiness Suiteから可能です。広告マネージャーでは、「結果」列の「リード」リンクをクリックし、期間指定後にCSV形式でダウンロードします。

リードセンター」を使えば、簡易的な管理画面上でリード情報の確認やステータス管理も行えます。

まとめ:LPなしでも大丈夫!インスタのリード獲得広告で集客を効率化しよう

まとめ:LPなしでも大丈夫!インスタのリード獲得広告で集客を効率化しよう

インスタのリード獲得広告は、資金や人材が限られた中小企業や個人事業主にとって、非常に強力な武器となります。

  • LP制作費0円でスタートできる
  • フォーム自動入力で離脱を防げる
  • 質の高いリードも工夫次第で集められる

「難しそう」と敬遠せずに、まずは少額予算で、1つのフォームから始めてみてください。LPを作る前に、まずはインスタ広告で「売れる手応え」を掴んでみませんか?

まずはMeta広告マネージャーのアカウントを開設し、「競合他社がどんな広告を出しているか」をチェックすることから始めてみましょう。

企業アカウントの運用全体について学びたい方は、こちらもぜひ参考にしてください。

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株式会社吉和の森 代表取締役
青森県八戸市出身。2019年11月、ライフワークとしてデジタル・マーケティングに携わり、人の役に立ちたいたいと思い起業。さまざまな業態・業種の事業案件を手掛けている。コンテンツ立ち上げ後の集客や運用、コンテンツを持っている事業者との「アライアンス業務」、「Webを使った集客」を強みとするウェブ解析士マスター、チーフSNSマネージャー、提案型ウェブアナリスト。

著書:日本一詳しいWeb集客術「デジタル・マーケティング超入門」(https://amzn.asia/d/4fMhaK8)

株式会社吉和の森:https://yoshikazunomori.com/

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