Instagramの「インサイト」は、フォロワーの反応を可視化し、投稿の改善につなげるための必須ツールです。
使い方をマスターすれば、最適な投稿時間を見極めたり、ターゲット層に響くコンテンツを作成したりすることができます。
この記事を読めば、インサイトの基本的な見方から効果的な活用方法、さらに表示されない際の対処法までをしっかり理解できるでしょう。
インスタの「インサイト」とは?
インサイトとは、インスタグラムが提供する公式の無料分析ツールです。
このツールを使うことで、アカウントのパフォーマンスを詳細に把握し、投稿戦略を改善できます。
アクセス数やフォロワー数の伸び率を投稿ごとに分析することで、効果的な投稿の共通点や最適な時間などを把握できます。
インサイトを活用することで、投稿戦略を改善し、アカウントのエンゲージメント率を向上させられます。結果的にフォロワー数の増加に結びつくでしょう。
ただし、インサイトは闇雲に使うだけでは効果を発揮しません。
効果的に活用するためには、定期的にデータをチェックし、PDCAサイクルを回すことが重要です。
本記事の後半ではインサイトの効果を最大限発揮する使い方も解説しているので、あわせてチェックしておきましょう。
インスタのインサイトが表示されないときの対処法
インスタのインサイトが表示されない場合、主にアカウント設定やフォロワー数に原因があります。
以下の2つの方法で簡単に解決できるので、確認しておきましょう。
対処法①:プロアカウントへ切り替える
インサイト機能を利用するためには、プロアカウント(ビジネスアカウントまたはクリエイターアカウント)への切り替えが必須です。
個人アカウントではインサイトを利用できない点に注意しましょう。
プロアカウントへの切り替えの設定手順は以下の通りです。
- プロフィール画面右上のメニューをタップ
- 「設定」を選択
- 「アカウント」を開く
- 「アカウントタイプを切り替え」をタップ
- 「ビジネスアカウントへ切り替える」を選択
これにより、インサイト機能が有効化され、投稿の効果をデータで確認できるようになります。
ビジネスアカウントへの切り替えは無料かつすぐに完了するため、まだ個人アカウントの方は早めに対応しましょう。
対処法②:フォロワー数を100人以上にする
インサイトの一部データは、フォロワー数が100人以上になると表示されるようになります。
そのため、フォロワー数が少ないと十分な分析ができません。
インサイトの効果を最大化するためにも、まずはフォロワーを100人以上にすることを目指してください。
地道にフォロワーを増やし、インサイトを活用できる環境を整えましょう。
インサイトの見方【各指標の意味を解説】
インスタのインサイトでは、投稿やアカウント全体のパフォーマンスを示すさまざまな指標を確認できます。
- 概要(アカウント全体の数値)
- リーチ数
- エンゲージメント率(インタラクション)
- 合計フォロワー数
それぞれのデータが示す意味を正しく理解しないと、インサイトを見てもインスタ運用に活かせません。
ここでは、主要な指標の見方をそれぞれ解説します。
1. 概要(アカウント全体の数値)の見方
「概要」では、アカウント全体のパフォーマンスを示す重要な指標が確認できます。
主な指標は以下の通りです。
- インプレッション:投稿やアカウントが表示された総回数
- リーチ:投稿を見たユニークユーザー数
- エンゲージメント:いいね、コメント、保存などのアクション数
- プロフィールビュー:プロフィールが閲覧された回数
- ウェブサイトクリック数:プロフィールのリンクがクリックされた回数
これらの数値は、前週や前月と比較することで改善ポイントを把握できます。
特に、プロフィールビューやウェブサイトクリック数は、フォロワーの関心度を測る重要な指標です。
定期的に確認し、改善を重ねることでアカウントの成長を促しましょう。
2. リーチ数の見方
リーチ数の分析は、新規ユーザーへの露出を増やすために非常に重要です。確認すべきポイントは以下の通りです。
- フォロワーとフォロワー以外の割合
- コンテンツタイプ別リーチ数:投稿、ストーリーズ、リールごとに比較する
- トップコンテンツのリーチ順ランキング
フォロワー以外のリーチが多い場合、新規ユーザーへのアプローチが効果的に行われている証拠です。
また、コンテンツタイプ別にリーチ数を比較することで、最も効果的な投稿形式を判断できます。
3. エンゲージメント率(インタラクション)の見方
エンゲージメント率は、フォロワーとの関係性や投稿の質を示す重要な指標です。構成要素は以下の通りです。
- いいね数
- コメント数
- 保存数
- シェア数
エンゲージメント率は次の計算式で求められます。
(いいね数 + コメント数 + 保存数 + シェア数)÷ リーチ数 × 100
この数値が高いほど、フォロワーとの関係性が強く、投稿内容が効果的であることを意味します。
エンゲージメント率の目安や増やし方を知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
4. 合計フォロワー数の見方
合計フォロワー数は、アカウントの成長を測る最も基本的なデータです。確認できる情報は次の通りです。
- フォロワー数の増減
- フォロワーの属性:性別、年齢層、地域、都市
- フォロワーのアクティブな時間帯
フォロワー数の増減を追跡し、急激な変動があった際には、その原因を分析することが重要です。
また、フォロワーのアクティブ時間を考慮し、最も効果的な投稿タイミングを見つけることも大切です。
これらの情報をもとに戦略を立てれば、より効率的なアカウント運用が可能になります。
インサイトを活用する3つのメリット
インサイトを活用すると、データに基づいた戦略が立てられ、アカウントを効率よく成長させられます。
ここでは、インサイトを活用することで得られる3つの具体的なメリットを紹介します。
- 最適な投稿時間がわかる
- 反応率の高い投稿を作るノウハウが蓄積される
- フォロワーの属性や行動パターンを理解できる
ひとつずつ見ていきましょう。
メリット①:最適な投稿時間がわかる
インサイトを活用することで、フォロワーが最もアクティブな時間帯を把握できます。
一般的に、夕方から夜にかけてアクティビティが高まる傾向にあると言われていますが、アカウントごとに最適な時間帯は異なります。
例えば、主婦さん向けに情報発信をするアカウントと学生さん向けに情報発信するアカウントでは、ターゲットユーザーのアクティブな時間帯は全く異なりますよね。
そのため、インサイトの「フォロワーのアクティブ時間」を基に、自分のフォロワーに最も響く時間帯を見つけることが大切です。
最適な投稿タイミングを見極めると、リーチ数やエンゲージメント率の向上を狙えます。
特に、反応が良い時間帯に継続して投稿することで、アルゴリズムによる優先表示が期待できるでしょう。
メリット②:反応率の高い投稿を作るノウハウが蓄積される
インサイトを使って各投稿の反応を細かく分析することで、反応率の高い投稿の特徴を把握できます。
具体的には、「保存が多い投稿」「コメントが多い投稿」など、ユーザーの行動パターンを見極めることが可能です。
例えば、保存数が多い投稿は、ユーザーにとって有益な情報である可能性が高いと考えられます。同様の内容や形式を次回の投稿に取り入れれば、さらに効果的なコンテンツを作れるでしょう。
データを活かして改善を繰り返すことで、反応率の高い投稿を作ることが可能です。自然と蓄積されるノウハウを活かして、投稿の質を右肩上がりに高めていきましょう。
メリット③:フォロワーの属性や行動パターンを理解できる
インサイトは、フォロワーの性別や年齢層、地域といった属性データを見ることもできます。
これらのデータを活用すると、ターゲット層に適したコンテンツを作成できるため、エンゲージメント率の向上につながります。
また、フォロワーの行動パターンも重要です。以下の点を意識し、投稿戦略に反映することで、よりターゲットに響くコンテンツを提供できます。
- どの時間帯に反応が多いか?
- どの形式のコンテンツが好まれているか?
- 狙いのターゲット層にリーチできているか?など
定期的にインサイトをチェックし、柔軟に戦略を見直すことが成功への近道です。
インサイトを効率よく活用するためのコツ・ポイント3つ
インサイトを効果的に活用するには、単にデータを眺めるだけではなく、データを基に適切なアクションを取ることが大切です。
ここでは、インサイトを効果的に活用するための具体的な3つのコツを紹介します。
- アカウント運用の目的を決める
- データを継続的に追う
- データを基に施策を打つ(PDCAを回す)
これらを意識して運用することで、継続的なアカウントの成長が期待できます。
コツ①:アカウント運用の目的を決める
明確な運用目的を持つことは、インサイトを活用する上で重要なポイントです。なぜなら、目的が定まっていないと、どのデータを重視すべきか分からず、分析が曖昧になるからです。
例えば、運用目的を「ブランド認知向上」に設定する場合、インプレッションやリーチ数の向上をKPI(重要業績評価指標)として定めることが有効です。その一方で、「ECサイトの売上向上」を目的とするなら、ウェブサイトクリック数やコンバージョン率を重視すべきでしょう。
インスタ運用の目的に正解はありません。
各事業者・企業ごとの目的に対応した指標・データを活用することで、効率的な運用が可能になります。
コツ②:データを継続的に追う
インサイトは一度確認するだけでは意味がありません。継続的にデータを追跡することが大切です。
短期的な結果に一喜一憂せず、長期的なトレンドを把握して、着実なアカウントの成長を目指しましょう。
具体的には、週単位や月単位でリーチ数やエンゲージメント率を比較し、改善ポイントを見つけましょう。
フォロワー数の増減やアクティブな時間帯も定期的にチェックすることで、より効果的な投稿タイミングを見つけられます。
また、データをスプレッドシートなどの表計算アプリにまとめて時系列で分析することで、成長の傾向が見えやすくなるでしょう。
コツ③:データを基に施策を打つ(PDCAを回す)
データ分析の目的は、収集したデータを基に効果的な施策を実行し、改善を重ねることです。
この際、「PDCAサイクル(計画→実行→評価→改善)」を意識しましょう。
例えば、フォロワーのアクティブ時間帯に合わせて投稿を行い、その後インサイトでリーチ数やエンゲージメント率を確認します。
その結果を基に、次回は異なる時間帯に投稿して比較する、といった方法で試行錯誤を繰り返します。
さらに、エンゲージメント率の高い投稿の特徴を分析して類似したコンテンツを増やすことで、より効果的な運用が可能になります。
このように、データを基に施策を打ち、結果を検証することで、段階的なアカウントの成長を実現できます。
Instagramのインサイトに関するよくある質問
インスタのインサイトを活用する際には、使い方や機能に関する疑問を持つ方も多いでしょう。
最後に、よく寄せられる質問について解説します。
- インサイトのデータはダウンロードできる?
- インサイトのデメリット・注意点は?
- インサイト分析が苦手な人はどうすればいい?
- インスタのインサイトから個人の特定につながる?
ひとつずつ見ていきましょう。
1. インサイトのデータはダウンロードできる?
スマホではインサイトのデータを直接ダウンロードすることはできません。
しかし、パソコンからMeta Business Suiteを使うことでCSV形式でエクスポート可能です。
具体的な手順は以下の通りです。
- Meta Business Suiteにログイン
- 左サイドバーの「インサイト」をクリック
- 「結果」を選び、リーチ数・アクセス数・フォロー数を確認
- 右上の「エクスポート」をクリックし、CSV形式でデータをダウンロード
日々の数値を記録したい場合は、スプレッドシートに手動でまとめる方法もおすすめです。定期的にデータを蓄積しておけば、長期的なトレンドを分析しやすくなります。
2. インサイトのデメリット・注意点は?
インサイトは便利なツールですが、いくつか注意すべき点があります。主なデメリットは以下の通りです。
- フォロワー数100人未満のデータは表示されない
- 累計フォロワー数の変化を追跡できない
- 過去90日分のデータしか確認できない
長期間のデータ分析をしたい場合は、外部ツールを利用することをおすすめします。
例えば、長期間のデータをグラフ化したり、日々の変動を記録したりする機能があるツールを導入すれば、より精度の高い分析が可能です。
3. インサイト分析が苦手な人はどうすればいい?
インサイト分析が苦手な方は、まず各投稿ごとに「どんな反応を得たいか」を明確にしてから投稿するのがおすすめです。
そのうえで得られたデータを見て、反応が良かった投稿と悪かった投稿を比較することで改善点が見えてきます。
もし最速で成果を出したい場合は、SNS運用会社などのプロに外注するという選択肢も有効です。
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4. インスタのインサイトから個人の特定につながる?
インスタのインサイトは、アカウント運営者に対して集計されたデータを提供するツールであり、個々のユーザーを特定する情報は含まれていません。
そのため、フォロワーが安心して利用できる仕組みになっています。
企業アカウントを運営する専門家も、インサイトを通じて「誰が閲覧したか」といった情報を知ることはできません。
これにより、プライバシーが保護されつつ、運営者は必要なデータを基に効果的な戦略を立てられます。
インサイトを使うことで、ユーザーに安心感を与えながら効率的な運用が可能です。
まとめ:インスタのインサイトを活用して、データに基づいた効果的なマーケティングを実施しよう
本記事では、インスタのインサイト機能について、基本的な使い方から効果的な活用方法まで詳しく解説しました。
インサイトを活用することで、フォロワーの関心を引く投稿作成や効果的な投稿時間の見極めが可能になり、アカウントの成長を加速できます。
特に、インサイトで得たデータを基にPDCAサイクルを回すことで、運用効率を高めることが大切です。
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