不動産屋の開業は未経験でも可能ですが、開業には必要な資格や開業資金などの準備が必要です。本記事では、未経験で不動産業を開業するための資格取得や資金調達などの手順や、成功させるポイントについて解説します。未経験で不動産業の開業を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
不動産の開業は未経験でも可能
不動産業界の仕事が未経験の方の中で、開業を考えている方もいるかもしれません。「不動産業の経験がなければ難しいのでは?」と思うかもしれませんが、会社を立ち上げること自体は未経験でも可能です。
とはいえ、未経験での開業にはいくつか注意点があるほか、資格や開業資金などの準備が必要となります。
未経験者による不動産開業の注意点
まずは、未経験者による不動産開業の注意点について解説します。未経験者が不動産事業で開業するときに気をつけたいポイントは以下の通りです。
- 資格取得
- 人脈づくり
- 専門知識の習得
1. 資格取得
未経験での開業は可能ですが、社員を持たずに1人で開業する場合は「宅地建物取引士」の資格が必須となります。
取得のためには、年に1度開催される「宅地建物取引士資格試験」に合格しなければなりません。数ある資格の中でも宅地建物取引士は専門性が高く、多くの勉強時間を確保する必要があります。一般的に数ヶ月〜1年がかりでの取得となるため、開業を考えている場合は早い段階から計画的に資格取得の準備を進めましょう。
2. 人脈づくり
不動産業で課題となりやすいのが、起業後の顧客獲得が難しい点です。不動産事業は特に信用やブランドイメージが顧客心理に影響しやすいため、無名企業の場合は人脈づくりや集客に力をいれる必要があります。
「会社を立ち上げたけれど売上が一向に立たない」といったことにならないように、開業前の段階から人脈づくりを意識しましょう。
3. 専門知識の習得
1人で開業する場合、不動産に関する必要最低限の知識は欠かせません。ほかにも経理や資料作成など、不動産事業をスムーズに回すためのスキルも習得する必要があります。状況に応じて外注することも可能ですが、事業運営に関するノウハウは一通り持っておく必要があるでしょう。
未経験者による不動産開業の手順
ここからは、未経験者による不動産開業の手順について詳しく解説していきます。
- 宅地建物取引士の取得
- 開業資金の調達
- 事務所となる物件探し
- 個人事業主または法人設立の届出
- 宅建業免許の申請と交付
- 集客
1. 宅地建物取引士の取得
先述の通り、宅建業を開業するには宅地建物取引士の必置義務があります。資格保有者を雇う予定がない場合は、自分で取得するための準備を進めましょう。
2. 開業資金の調達
開業資金が自己資金では足りない場合、資金調達をおこないましょう。返済を前提に事業用の資金を調達する、金融機関からの融資を受ける方法が一般的です。
融資には多彩な種類があり、それぞれ特徴やメリットが異なります。必要となる金額や状況に応じて、適切なものを選ぶようにしましょう。
3. 事務所となる物件探し
不動産業を営むには、継続的に業務をおこなうための事務所を設置する必要があります。自宅やレンタルオフィスなどを活用することも可能ですが、それぞれ定められた基準を満たす必要があるため注意しましょう。
例えば、自宅の一部を事務所として使う場合、事務所は居住空間と明確に分けなければなりません。
4. 個人事業主または法人設立の届出
個人事業主として不動産業を開業する場合、対象エリアの税務署へ開業届の提出が必要となります。青色申告での確定申告を予定している場合「青色申告承認申請書」もあわせて提出しておくとよいでしょう。
法人を設立する場合は、以下の届出を提出します。
- 法人設立届出書
- 源泉所得税関係の届出書
- 消費税関係の届出書
※ “国税庁 公式HP” 参照
5. 宅建業免許の申請と交付
不動産業を営む場合、都道府県に許可申請をして「宅地建物取引業免許」の交付を受けなければなりません。本店のみでの開業は都道府県知事の許可、複数の都道府県で事務所を展開する場合は国土交通大臣の許可を得ます。
※ “国土交通省 公式HP” 参照
6. 集客
開業準備が整ったら、開業後に売上を立てるための集客に力を入れるのがおすすめです。会社の設立直後は売上が立たずに困ってしまう可能性があるため、アナログ集客とデジタル集客を組み合わせて顧客に認知してもらいましょう。
不動産業は取り扱い商品が高額なため、ただやみくもに営業をかけるのではなく、信用やブランドを意識した集客がポイントとなります。
未経験者による不動産開業を成功させる4つのポイント
ここからは、未経験者による不動産開業を成功させるポイントについて解説します。
- 競合のリサーチと差別化を図る
- 市場調査とターゲティングを徹底的におこなう
- ブランディングや信頼性を意識する
- 各種専門家の力を借りる
競合のリサーチと差別化を図る
開業後の間もない頃は人脈による事業で売上が回ることもありますが、長期的に安定した運営をするには競合のリサーチは欠かせません。同じ商圏の競合リサーチはもちろんのこと、同程度の規模感の企業や同じ業態の企業を分析して、長所を取り入れつつ差別化を図りましょう。
市場調査とターゲティングを徹底的におこなう
市場調査とターゲティングも徹底して取り組むべき重要事項の1つです。取り扱うサービスや物件ごとにターゲットを定めて、ターゲット層に応じて適切な集客をおこないましょう。また、そのためには適切な市場調査も欠かせません。
ブランディングや信頼性を意識する
不動産事業では取り扱う物件やサービスが高額になりやすいため、ブランディングや信頼性が重要です。特に未経験で開業をおこなう場合は、実務経験のなさが信用の低下につながらないよう注意しましょう。
顧客対応の際に誠意のある対応をすることはもちろん、事前に下調べをしてから依頼する顧客も少なくないため、口コミ対策にも力を入れるようにしましょう。
各種専門家の力を借りる
不動産事業に関わらず、新規事業立ち上げの際はさまざまな業務に追われることになります。未経験者での開業は可能ですが、スキル不足に感じるポイントがあれば各種専門家の力を借りるのも1つです。
特に集客やマーケティング、税務関連など、コア業務以外に関わる分野では、プロに頼ることを検討してみてもよいかもしれません。
不動産の集客なら「吉和の森」におまかせ
未経験で不動産事業を立ち上げる場合、集客やマーケティングに悩む方も多いかもしれません。自力で広告宣伝をおこなうことももちろん可能ですが、戦略に悩んだときには専門家を頼ってみるのも1つ。
「吉和の森」はさまざまな事業の状況に応じて、マーケティングからWeb集客までを包括的にサポートしています。
提供しているサービスの一例
- デジタルマーケティング
- webサイト制作
- ITコンサルティング
- インターネットメディア運営
Web集客をていねいにサポート
「吉和の森」では、デジタルマーケティングからWeb集客までを包括的にサポート。ただ集客するだけでなく、集客できた顧客をどのように契約まで誘導するかのアプローチや、企業のWebを使ったPRの実施など、多角的な観点からコンサルティングをおこなっています。
「IT専門家」による適切なアドバイス
「吉和の森」では、中小企業デジタル化応援隊事業の「IT専門家」がITコンサルティングもおこなっています。不動産事業のコア業務に集中したい方や、専門家からの適切なアドバイスが欲しい方はぜひ問い合わせてみてください。
不動産の開業は未経験でも可能|ポイントを押さえて事業を成功させよう
宅地建物取引士の取得や積極的な人脈づくりが可能であれば、未経験者でも不動産で開業できます。事業立ち上げの際には競合をリサーチするのはもちろん、ブランディングや信頼性の獲得にも努めましょう。自分のスキルで不足していると感じるポイントがあれば、外部の各種専門家の力を借りるのも1つです。本記事で紹介したポイントを押さえて、不動産事業の成功を目指してみてください。