サッカー推薦をもらうには?大学のスポーツ推薦の出願条件と倍率
サッカーの成績を活かして大学入学を目指す際は、サッカー推薦をもらうにはどうすれば良いのか、具体的な選考方法や出願条件が気になるところです。
サッカー推薦(スポーツ推薦)では、かなり高水準の競技成績が求められるため、一部の人しか受けられない特別な推薦入試になります。
そこで今回は、大学のサッカー推薦をもらうには何が必要なのか、出願条件や学業成績の基準などを解説していきます。
あわせて倍率や選考方法なども見ていくため、サッカー推薦(スポーツ推薦)の受験を考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
大学のサッカー推薦(スポーツ推薦)とは?
はじめに、サッカーで推薦をもらうための基礎知識として、大学のサッカー推薦(スポーツ推薦)とはどのような入試なのかを整理していきましょう。
スポーツ推薦とは、高校在学中に収めたスポーツの競技成績をもとに出願できる特別な推薦入試のことを指します。
たとえば以下のような高校生は、サッカーの実績を活かして特定の大学のスポーツ推薦が受けられる可能性があります。
- 高校在学中にサッカー部で優秀な成績を収めた
- 在学中にJリーグのユースに所属していた
上記のような優秀な成績を持っていれば、多くのスポーツ推薦では出願条件を満たすことができます。
そのためサッカーの競技成績を活かして大学に行きたい人、大学でも積極的にサッカーに取り組みたい人は、サッカー推薦をもらうにはどうすれば良いのか事前に調べておく必要があります。
出願できる大学・学部は限られる
サッカー推薦(スポーツ推薦)は、どの大学・どの学部でもOKというわけではありません。
スポーツ推薦は特別な推薦入試のため、出願できる大学・学部は決まっています。
たとえば、サッカー推薦(スポーツ推薦)のある大学は、以下が挙げられます。
- 早稲田大学スポーツ科学部
- 順天堂大学スポーツ健康科学部
- 法政大学スポーツ健康学部
基本的にスポーツに関わる大学・学部で枠が設けられていることが多く、いずれも募集人数は若干名であることがほとんどです。
なお、具体的な出願条件・選考方法・入試スケジュールは大学ごとに異なり、学校によっては事前に大学のサッカー部とすでにやり取りしていることが必要になるケースも多いです。
9月~10月頃に出願が始まる
サッカー推薦で大学に行く場合、出願時期は毎年9月~10月あたりに始まります。
そのうえで1~2回の選考が行われ、最終的に11月~12月頃までには結果が出る流れです。
サッカー推薦での合格を狙うのであれば、出願資格や選考方法とあわせて、出願スケジュールもしっかりチェックしておきましょう。
大学入学後も競技を続けることが条件
大学は、サッカー推薦(スポーツ推薦)を実施し、サッカーに熱意を持って取り組む学生に入学してもらうことで、部や大学はもちろんのこと、サッカー、ひいてはスポーツ文化そのものの発展に貢献してもらうことを期待しています。
よって、当然のことではありますが、大学入学後もサッカーを続けることが前提条件となります。
単純に、高校時代のサッカーの実力を活かして有利に大学に入れる入試、というわけではないため注意が必要です。
サッカー推薦は大学にとってもメリットのある入試ということです。
その点を理解したうえで、サッカー推薦をもらうにはどうすればいいのか考えていく必要があります。
「大学でもサッカーを続けるかわからない」という人は、出願条件を満たせないため注意しましょう。
大学入試でサッカー推薦をもらうには?出願資格の基準
大学入学でサッカー推薦をもらうには、具体的な出願資格を満たす必要があります。
サッカー推薦(スポーツ推薦)で出願できるのはサッカーで非常に優秀な成績を収めた人のみです。
そのため自然と出願条件を満たせる人はかなり絞られ、実際に、各大学のスポーツ推薦の受験者は毎年多くありません。
出願資格についてチェックしたいポイントは、次のとおりです。
- サッカーの成績
- 学業成績と出席日数
それぞれどの程度の水準が求められるのか整理してみましょう。
サッカーの成績
サッカー推薦をもらうには、全国大会や国際大会レベルの競技成績が必要になります。
多くのスポーツ推薦の出願資格を参照すると、全国大会やそれに準ずる大会への出場経験があること、と記載されています。
そのためサッカー推薦をもらうのであれば、どの大学を受ける場合でも、全国大会レベルの実力と実際の出場経験が必要だととらえておきましょう。
また、競技成績は必ずしも部活動である必要はありません。
サッカーの場合は、わかりやすい例でいうとJリーグのユースチームがあります。
ユースに所属し多くの活躍をしてきた選手は、有名な大学のサッカー部からスカウトが来ることもあるようです。
いずれにしても、高水準の成績が求められることは間違いありません。
また、出願の際は具体的な成績を、さまざまな資料を提出することで証明する必要があります。
学業成績と出席日数
大学のサッカー推薦をもらうには、学業成績もある程度の水準が求められます。
評定平均値でいうと、おおむね3.0~3.5以上がボーダーになることが多いため、あらかじめ注意しましょう。
より評定が高くなくてもサッカー推薦の受験はできますが、求められる評定平均値を下回っている場合は、出願資格を満たすことができません。
大学入学後も学業と競技の両立は常に求められるため、勉強をあまりにおろそかにしている学生は、出願条件から外れてしまいます。
また、出席日数も評価の対象になるため注意しましょう。
スポーツ推薦では、よほど学校を休んでいなければほぼ問題はありませんが、とはいえあまりに欠席が多い場合はそもそも出願資格を得られない場合もあります。
サッカー推薦はサッカーの成績だけ優秀ならOKというわけではないため、出願を視野に入れる際は学業成績についても注意が必要です。
サッカー推薦(スポーツ推薦)の選考方法
ここからは、一般的によく見られるサッカー推薦(スポーツ推薦)の選考方法をチェックしていきましょう。
具体的な選考方法は大学によって異なりますが、主にサッカー推薦で見られる選考方法は、以下があります。
- 書類選考
- 小論文
- 面接
サッカー推薦は推薦入試のため、基本的に学科試験が設けられることはない傾向です。
それぞれどのような選考方法になるのか、詳細を解説していきます。
書類選考
サッカー推薦(スポーツ推薦)では、第一次と第二次で選考が分かれる場合、はじめは書類選考のみが実施される傾向にあります。
書類選考で見られるポイントは、以下のとおりです。
- 競技成績がわかる資料
- 志望理由書
- 学力の評定
スポーツ推薦の場合、スポーツに秀でている人を対象にしている特性上、やはり細かく見られるのは競技成績がわかる各種証明書や資料でしょう。
そのうえで志望理由書や学力の調査書をそれぞれチェックしていき、二次選考に進む学生を絞り込んでいく流れです。
小論文
サッカー推薦(スポーツ推薦)では、選考方法の一つとして小論文がよく出題されます。
テーマはさまざまですが、一般的にはスポーツや人の身体・健康に関わるテーマで出題されることが多い傾向にあります。
大学によっては過去問のデータを公開していることもあるため、サッカー推薦での受験を視野に入れる場合は、過去問を積極的にチェックしておきましょう。
面接
サッカー推薦(スポーツ推薦)では、小論文とセットで面接も実施されます。
基本的に面接は避けて通れない試験のため、最低限の受け答えの練習はしておいたほうが良いでしょう。
面接は個人面接・集団面接どちらの場合もあります。
また、大学によっては集団討論が行われるケースもあります。
面接で聞かれることは、サッカー推薦の場合はやはりサッカーに関することが多いでしょう。
競技を通じて自分が何を考えて、どのように人として成長してきたのか、そういったことを事前にまとめておくと受け答えの際に役立つでしょう。
サッカー推薦はほぼ受かる?倍率と落ちる確率
サッカー(スポーツ推薦)は、そもそも出願資格自体が厳しいため、「ほぼ受かる」といわれている部分があります。
しかしそんな特別な推薦だからこそ、落ちるケースはあるのか気になるところです。
ここでチェックしたいポイントは、次のとおりです。
- 事前に大学からスカウトが来ているパターンも多い
- サッカー推薦(スポーツ推薦)の倍率
- サッカー推薦(スポーツ推薦)で落ちるケース
サッカー推薦をもらうにはどうすればいいのか考える際は、サッカー推薦(スポーツ推薦)の実態についてもチェックしておきましょう。
事前に大学からスカウトが来ているパターンも多い
サッカー推薦で大学に行く場合、「ほぼ受かる」といわれるのは、そもそも大学からスカウトが来ているケースも少なくないためです。
大学から「うちのサッカー部に入ってほしい」と出願前から打診があり、形式的にスポーツ推薦で受験するパターンです。
確かにこのように話が通っているときは、受験した結果落ちてしまうケースはまれといえます。
実際に大学によっては、そもそも大学の部活動とやり取りしていることが出願条件になっている場合もあります。
サッカー推薦(スポーツ推薦)の倍率
サッカー推薦(スポーツ推薦)がほぼ受かるといわれるのは、その倍率の低さも関係していると考えられます。
スポーツ推薦の多くは、1.0~1.5倍くらいの倍率です。
倍率が低いのは、そもそも「全国大会・国際大会出場レベルの実績があること」という出願条件自体が厳しいためと考えられます。
事前に話が通っている人が多ければ、なおさら受験者と合格者の数は同じくらいになるでしょう。
サッカー推薦(スポーツ推薦)で落ちるケース
お伝えしてきたように、サッカー推薦(スポーツ推薦)は合格者がほぼ決まっているような状態で、形式的に行われるものも少なくありません。
そのため、事前に大学側とやり取りしている場合は、ほぼ落ちることはないと考えられます。
ただ、そうは言ってもさまざまな都合があることも事実なため、100%落ちないことはありません。
たとえば面接でよほど失礼な態度を取るようなことがあれば、大学側も入学してもらいたいとは思わなくなる可能性があります。
そのためほぼ決まっているような状態でサッカー推薦をもらう場合でも、最後まで気を抜かずに受験に臨むことが大切です。
【サッカー推薦をもらうには?】よくある質問
最後に、サッカー推薦をもらうにはどうすればいいのか考える際に、よくある質問を解説していきます。
よくある質問は以下のとおりです。
- 全国レベルでなくても出願できるサッカー推薦はある?
- 入学後にサッカー部を退部したらどうなる?
それぞれの回答を見ていきましょう。
全国レベルでなくても出願できるサッカー推薦はある?
原則として、「スポーツ推薦」と称されるもののほとんどは全国大会や国際大会出場レベルの成績が求められます。
そのため、全国大会レベルでない人は、出願資格を満たせないと考えられます。
入学後にサッカー部を退部したらどうなる?
入学後にサッカー部を退部すると、以下のようなことが想定されます。
- 授業料免除などの特権がなくなる
- 出身校やクラブチームに影響が出る場合がある
- 心理的に大学に居づらくなる
大学によっては、授業料免除などの特権が設けられている場合があるため、退部したり競技を辞めたりしたときは特権がなくなることが考えられます。
また、サッカー推薦は出身校やクラブチームとの連携で実施されるケースも多いため、自分が辞めれば多かれ少なかれ出身校やクラブに影響が出る可能性があるでしょう。
言ってしまえば、自分を推薦してくれた監督やチームの面子をつぶすような状態になるため、場合によっては後輩のサッカー推薦で出願しにくくなることもあるかもしれません。
結果、心理的に大学に居づらく感じることもあるでしょう。
だからといってスポーツ推薦で入学したあとは、絶対に競技をやめてはいけないというわけではありませんが、上記のような状況が想定されることは事前に理解しておきましょう。
出願を検討するにあたって、「強い覚悟をもって大学生活中もサッカーを続けていけるか?」と考える良いきっかけになるかもしれません。
まとめ
サッカー推薦をもらうには、そもそもの出願条件として、全国大会や国際大会レベルのサッカーの実績が必要です。
そのうえ、受験する大学によっては一定水準以上の学力も求められるため、サッカー推薦での受験を考える際は学業もおろそかにはできません。
サッカー推薦(スポーツ推薦)を検討する際は、具体的な出願の基準や選考方法をチェックし、どのような推薦入試になるのかイメージをつかんでおきましょう。
株式会社吉和の森 代表取締役
青森県八戸市出身。2019年11月、ライフワークとしてデジタル・マーケティングに携わり、人の役に立ちたいたいと思い起業。さまざまな業態・業種の事業案件を手掛けている。コンテンツ立ち上げ後の集客や運用、コンテンツを持っている事業者との「アライアンス業務」、「Webを使った集客」を強みとするウェブ解析士マスター、チーフSNSマネージャー、提案型ウェブアナリスト。
著書:日本一詳しいWeb集客術「デジタル・マーケティング超入門」(https://amzn.asia/d/4fMhaK8)
株式会社吉和の森:https://yoshikazunomori.com/