スポーツ特待生とは|選考基準や選ばれるメリットを解説
スポーツ特待生とは|選考基準や選ばれるメリットを解説
進学の際にはスポーツの経験や実績を活かして、「スポーツ特待生」として入学する方法があります。得意なスポーツがあり、すでに部活やクラブで成績を残している場合には、スポーツ特待生に選ばれる可能性があります。本記事ではスポーツ特待生の基本的概要とメリット、選ばれる基準などを解説します。
目次
スポーツ特待生とは何か
高校や大学入試の際には、スポーツ特待生として進学できる可能性があります。特定のスポーツに打ち込み、客観的に見て高い成績・実力を持っている場合には、スポーツ特待生としての進学が検討できます。以下では、スポーツ特待生の基本について解説します。
スポーツで実績のある生徒を優遇して入学させる制度
スポーツ特待生とは、各種スポーツで実績のある人物を入学させる「特待生制度」に該当する生徒です。スポーツ特待生に選ばれることで、一般入試時にかかるコストを抑えつつ、高校や大学への進学が可能となります。
さまざまな優遇措置が受けられるほか、スポーツ分野で活躍するためのサポートを利用できるなど、多くのメリットがあります。中学校や高校の部活、およびスポーツクラブにおける実績があると、スポーツ特待生として選ばれる可能性があります。
進学後もスポーツに力を入れたい人や、将来プロスポーツ選手として活躍を目指したい人などは、スポーツ特待生の制度を活用することが検討されます。
スポーツ特待生とスポーツ推薦の違いとは
スポーツ特待生とは別に、スポーツにおける成績が優秀な生徒を「スポーツ推薦」で進学させるケースもあります。スポーツ推薦もスポーツ特待生と同様に、スポーツの能力が高い生徒を選抜し、優先して入学させる制度です。
一般的にスポーツ推薦では、入学試験が免除されたり、一般入試のとは別枠で合格させたりといったケースがあります。一方でスポーツ特待生は、進学に必要な各種コストを免除し、経済的な支援を行う制度を指します。スポーツ特待生は、スポーツ推薦の一部として制度化されることが多いです。
学校ごとにスポーツ特待生制度の詳細は異なる
スポーツ特待生制度は、定められたルールや基準がありません。そのため基本的にスポーツ特待生制度の内容は、学校ごとに独自に決められています。同じスポーツ特待生制度でも、学校によって選考基準や免除される内容が異なるため、事前に詳細を確認することが重要です。
スポーツ特待生は主に入学金や授業料の免除など、経済的な支援が基本です。しかし、学校によっては試験が免除されたり、面接や論文だけで合否を決められたりと、より充実した優遇措置が取られているケースもあります。
スポーツ特待生に選ばれる基準・条件
スポーツ特待生として選ばれるには、学校が定める基準をクリアする必要があります。スポーツ特待生の選定基準や条件はさまざまですが、一般的な内容を把握しておくことで、何を求められるのか事前に確認が可能です。以下では、スポーツ特待生に選ばれる一般的な基準や条件を解説します。
スポーツで実績を残している
何らかのスポーツで実績を残していることは、スポーツ特待生として選ばれる基本条件です。例えば試合で優秀な成績を残したり、全国大会に出場するなどの結果を残したりすると、スポーツ特待生に選ばれる可能性があります。具体的な実績を残して、学校側にアピールできる材料を増やしておくことがポイントです。
学校によってスポーツ特待生の枠は決められていることが多く、すべてのスポーツが対象になるとは限りません。そのためスポーツ特待生になる際には、自分が行っているスポーツに対して、特別な対応をしてくれる学校を選ぶ必要があります。
顧問や監督からの推薦を受けている
部活の顧問や監督から推薦を受けることで、スポーツ特待生として選ばれるケースもあります。優秀な成績・実力があり、かつ品行方正な生徒として認められると、顧問や監督が率先して推薦してくれる可能性が高まります。普段から部活で努力しつつ、試合やチームの結束に貢献することが、推薦を受けるためのポイントです。
部活の顧問や監督を通して進学を決める場合、スポーツ特待生ではなくスポーツ推薦枠で入学するケースもあります。
大会などで直接スカウトを受ける
部活の大会で結果を出すと、高校や大学の関係者からスカウトを受けるケースもあります。スポーツ特待生を探している学校から声がかかれば、そのまま進学を検討できます。大会で優勝・入賞するだけでなく、将来性が見込まれる形で、スカウトを受けることもあります。
いずれにせよスカウトを受けるには、スポーツの上位大会に出場し、結果を出す実力が求められます。また、必ずしも学校関係者が見に来ているとは限らないため、あくまで不確定要素としてスカウトという方法があると知っておく程度でかまいません。
学校の部活動に参加して実力を認められる
スポーツの実力がある場合、高校や大学の部活動に、在学中から参加できるケースがあります。体験入部のような形で練習に参加し、そこで実力が認められれば、そのままスポーツ特待生の話を受ける可能性もあります。もちろん、高校や大学の部活動に先行して参加するには、実力と結果が求められます。
学校によっては学力が重視されるケースもある
スポーツ特待生は、スポーツの実力を認められて入学できる制度です。しかし、基本的に入学金や授業料などの経済支援を目的とした制度であるため、一般入試と同レベルの学力が試されるケースも多いです。そのため進学先の学校によっては、スポーツ特待生に選ばれても、受験勉強をする必要があります。
スポーツ特待生で入学するメリット
スポーツ特待生として入学することには、さまざまなメリットがあります。具体的なメリットを把握することは、将来の進学方法や進路について考えるきっかけにもなります。以下では、スポーツ特待生で学校に入学するメリットを解説します。
進学にかかる費用が安くなる
スポーツ特待生に選ばれると、入学金や授業料などの各種コストが免除・減額されます。本来必要な学費に対して、大幅に安い費用で入学が可能となる点はメリットの1つです。どの程度学費が減額されるのかは、学校によって変わります。
例えば「スポーツの全国大会で優勝している場合には、「入学金と授業料が半額になる」「全国大会に出場している場合には、入学金が免除される」など、成績によって内容が変わるケースがあります。
受験の負担が軽減される
学校次第では、スポーツ特待生に選ばれることで受験の負担が軽減されるケースがあります。受験科目が少なくなったり、免除されたりする可能性があるため、受験シーズンもスポーツの練習に使えます。進学に向けてさらなるレベルアップに時間を割ける点もまた、スポーツ特待生に選ばれるメリットです。
一方で、先の解説通りスポーツ特待生でも、通常と同じ受験が必要なパターンもあります。学校が提供しているスポーツ特待生制度をよく確認し、受験勉強の必要性を把握しておくことが重要です。
スポーツ活動に専念できる
スポーツ特待生に選ばれることで、進学後もスポーツ活動に専念しやすいです。スポーツ特待生として入学した点が評価され、部活動でも最初からレベルの高い練習に参加できる可能性もあります。学校側からのバックアップにも期待できるため、スポーツを中心とした学校生活を過ごせるでしょう。
当然、スポーツ特待生でも普段の授業に参加し、学生として勉強をする必要があります。スポーツ特待生として部活に力を入れつつ、学業にも手を抜かない柔軟性が求められます。
自信を持って学校生活に臨める
スポーツ特待生として入学すると、自信を持って学校生活に臨めます。進学は多くの期待に胸が膨らむ一方で、さまざまな不安もつきまといます。スポーツ特待生として入学したという事実は、学校生活で自分を支えてくれます。スポーツ特待生であることはアイデンティティとなり、クラスや部活に馴染めるきっかけにもなり得ます。
学校生活を楽しみやすくなるという点でも、スポーツ特待生としての入学にはメリットがあります。
目標を持ってスポーツに打ち込める
スポーツ特待生として入学する場合、部活から多くの期待が集まります。それは自身の目標となり、スポーツに熱心に打ち込むきっかけになるでしょう。入学した段階から部活で目標を持てる点もまた、スポーツ特待生になるメリットの1つです。
スポーツ特待生として入学する際の注意点
スポーツ特待生として入学する際には、いくつかの注意点もあります。事前に注意すべき要素を確認し、備えをしておくことも重要です。以下では、スポーツ特待生になる際の注意点やデメリットを解説します。
プレッシャーが大きくなる
スポーツ特待生として入学する場合、周囲から大きな期待をかけられます。ときにはその期待がプレッシャーとなり、精神的な負担となる可能性もあるでしょう。プレッシャーは上手く活用できれば、練習へのモチベーションを高める燃料になります。
一方でプレッシャーに押しつぶされると、スポーツそのものが嫌になる可能性もあります。スポーツ特待生として入学する際には、プレッシャーとの付き合い方を意識し、環境を上手に活かす方法を考えるのもポイントです。
ケガとメンタルの不調に注意する
スポーツ特待生として入学した場合、継続して部活に参加し、結果を残すことが求められます。そのためケガをしたり、メンタルの不調によって部活に出られなくなったりすると、評価が大きく下がる恐れがあります。スポーツ特待生として選ばれたことを自覚し、これまで以上にケガの予防やメンタルケアに力を入れるのが重要です。
無理な練習は避けてケガを予防しつつ、メンタル面に不安がある際にはカウンセリングなどを通して、プロに話を聞いてもらう方法が検討されます。
将来の進路に影響する
スポーツ特待生として入学した場合、将来の進路に大きな影響があります。基本的に在学中は部活に専念する必要があり、その後もスポーツに打ち込む道を選ぶ可能性が高まります。例えば高校でスポーツ特待生に選ばれた場合、そのまま3年間部活で努力すると、再び大学進学時にスポーツ推薦で選ばれるケースがあります。
進学予定の大学とは異なる学校からの推薦が得られると、本来目指す道から外れてしまう可能性もあるでしょう。
ライバルと競争が求められる
スポーツ特待生を入学させている学校は、基本的に部活動に力を入れて結果を求めています。自分以外にも実力のある新入生がいる場合が多く、ライバルとして切磋琢磨していく必要がある可能性も高いです。そのためスポーツ特待生として入学する際には、高いレベルでの競争のなかで勝ち残っていく実力をつける必要があります。
また、部活動の練習もレベルが高いケースが多く、ハードな毎日に心身が疲れてしまうケースも考えられます。
部活を辞めるのが難しくなる
スポーツ特待生として入学する場合、部活を続けることが前提となります。どうしても続けられない事情がある場合をのぞいて、基本的には部活動を辞めるのは難しくなるでしょう。もちろん生徒に部活動を辞める権利はあるため、自分の意思で別の道を選択することは可能です。
しかし、スポーツ特待生制度によっては、授業料の減額がなくなるなど、何らかのデメリットが生じる可能性があります。
スポーツ特待生になるためのポイント
スポーツ特待生になるためには、いくつかのポイントを把握しておくのが重要です。事前に必要な情報を確保し、スポーツ特待生を目指せる環境を整えておくとよいでしょう。以下では、スポーツ特待生になるための基本的なポイントを解説します。
スポーツ特待生制度をきちんと理解する
スポーツ特待生になるには、その制度について正しく理解する必要があります。スポーツ特待生は珍しい制度ではないため、内容を把握できている人は多いです。しかし、どうやって選ばれるのか、どんなメリットがあるのかなどを、正確に把握できているケースは意外と少ないです。
まずはスポーツ特待生制度について確認し、自分が選ばれるためには何をするべきなのか、どんな準備が必要になるのか考えることがポイントです。
学校ごとの情報を集める
スポーツ特待生を目指す際には、学校ごとに提供している制度の情報を集めることも重要なプロセスです。先に解説したように、スポーツ特待生の制度は学校ごとに詳細が異なります。採用条件やメリットが変わるため、自分が進学したい学校の制度を事前にチェックしておくのがおすすめです。
「スポーツ推薦ドットコム」では、各大学のスポーツ推薦入試についての情報を掲載し、簡単に検索できる機能を提供しています。スポーツ特待生の情報収集と合わせて、スポーツ推薦の情報もぜひご確認ください。
まとめ
スポーツ特待生とは、スポーツに秀でた能力を持つ生徒や、大会などで実績を残した生徒を対象にした優遇制度です。一般的には高校や大学への進学時にかかる、各費用が免除・減額される点が特徴です。
スポーツに打ち込み、進学後も積極的に練習に時間を使いたい場合には、スポーツ特待生に選ばれるための方法を確認するのもおすすめです。また、スポーツ特待生だけでなく、スポーツ推薦にも進学時に大きなメリットがあります。「スポーツ推薦ドットコム」では、スポーツ推薦を実施している大学の一覧が確認できます。
スポーツ推薦による進学も、1つの手段としてチェックしてみてください。
株式会社吉和の森 代表取締役
青森県八戸市出身。2019年11月、ライフワークとしてデジタル・マーケティングに携わり、人の役に立ちたいたいと思い起業。さまざまな業態・業種の事業案件を手掛けている。コンテンツ立ち上げ後の集客や運用、コンテンツを持っている事業者との「アライアンス業務」、「Webを使った集客」を強みとするウェブ解析士マスター、チーフSNSマネージャー、提案型ウェブアナリスト。
著書:日本一詳しいWeb集客術「デジタル・マーケティング超入門」(https://amzn.asia/d/4fMhaK8)
株式会社吉和の森:https://yoshikazunomori.com/