【2023年決定版】スポーツ推薦とは?基礎知識を徹底解説

今回はスポーツ推薦についてご説明いたします。運動能力に優れている学生が大学に進学するためにスポーツ推薦という手段があります。メリット・デメリットについても解説いたします。

大学入試におけるスポーツ推薦入試とは?

スポーツ推薦とは、大学の推薦入試の一つになります。運動能力に優れた高校生が受験できる大学入試の制度です。スポーツで高い実績を残した高校生が受験できる大学入試になります。

スポーツ推薦入試といってもいくつかの種類があります。

大きく分けると、以下の7通りになります。

大学のスカウトから声が掛かり特別に受験するもので、ホームページに掲載がない

②大学各部活に問合せるとセレクションが行われることが分かり、受かると受験できるもので、ホームページに掲載がない

③大学のホームページに掲載があるが、声が掛からないと実質的には受験できないもの

④大学のホームページに掲載があり、アプローチするとセレクションや受験ができるもの

⑤大学のホームページに掲載があり、一定の条件をクリアーすると受験できるもの

⑥大学のホームページに掲載があり、部活さえやっていれば誰でも受験できるもの

⑦スポーツ推薦はないといわれているが、実際は総合型選抜(旧AO入試)を利用して行われているもの

高校時代に部活動をやっていて、大学入学後も継続してやることが条件になっています。学校長の推薦や部活動・クラブチームの指導者の推薦も必要な大学が多いです。また、合格したら必ず入学することも条件になって居る大学が多いです

スポーツ推薦を受ける時に知っておきたいことは

専願が基本となっている

専願が基本になっていて、他の大学を受験することができません。ただし、他の大学との併願を認めている大学もあります。

出願資格は大学によって違う

その他にもさまざまな条件があることも多いです。2023年度を参考にしますと、愛知教育大学は「全国大会以上の試合に選手として出場し、かつ競技した者」、大阪教育大学は「学習成績3.5以上、陸上競技・バスケットボール・サッカー・バレーボール・体操競技・ダンス・柔道・剣道・水泳競技(競泳)のいずれかの種目において全国大会に出場」、京都教育大学は「学習成績3.8以上、全国規模の大会(インターハイ、国体及びそれらと同等以上の大会)の出場者、又はブロック大会にてベスト8もしくは8位以上の競技成績」となっています(それぞれ要項で確認してください)。スポーツ推薦の出願資格は、大学によって違います。全国大会出場が条件だったり、全国ベスト16に入っていたりと、条件が様々です。

評定平均が設けられている

評定平均も設けられています。評定平均とは高校での成績になります。大学や学部によっても、出願条件となる評定平均値が異なります。募集要項をしっかりと確認しましょう。

スポーツ推薦で大学受験する時の注意点

途中で部活をやめることは難しい

スポーツ推薦で大学に入学したら、大学4年間は同じ競技を続けていかなければなりません。途中で部活動をやめることは難しいです。

学業と両立しなければならない

もちろん、勉学にも励まなければなりません。部活動が忙しくて授業に出られず、勉強も疎かになり、留年してしまったという方もいます。覚悟が必要になります。

大学生活が楽しめない可能性がある

部活中心になり、早朝練習をしたり、部活度には残って練習することもあります。休日も練習が大会が入ることも多く、部活中心の生活になり、大学生活を楽しむ時間が少なくなります。

スポーツ推薦のメリット

スポーツ推薦のメリットとデメリットについてご説明いたします。スポーツ推薦で大学に入ったのはいいものの、卒業した後は大丈夫かと不安になる方も多いと聞きます。卒業後についても解説いたします。

合格率が高い

一般入試や一般的な学校推薦と比べると合格率は高い傾向があります。大学によっては変わってきますが、倍率は1倍強~1.5倍というところもあります。一見低く見えますが、スポーツ推薦の条件が厳しいという背景もあります。

本来の学力以上の大学に進むことができるのは大きなメリットです。

受験項目が少ない

全てではないのですが、面接と小論文というところが多いです。一般入試と比べると、受験科目が少ないので、受験勉強の負担はあまりないと言われています。ただ、面接や小論文の対策は必要です。

合否の結果が早い

通常の入学試験よりも早い時期で合否が判明されます。一般的な推薦と同じような感じです。早いうちに大学入学に向けての準備をすることができます。

スポーツ推薦のデメリット

良い部分だけではなく悪い部分も知っておいた方がいいです。続いては、デメリットについてまとめてみました。

学業面がついていけない

スポーツ推薦で進学できたからといって、学業が免除されるわけではありません。勉強が疎かになり、留年したという話もあります。大学では単位を取っていかなければなりませんので、学業も頑張りましょう。

退部が難しい

ケガをしてしまったとか、家庭の事情で退部ということケースもあります。スポーツ推薦で入学したから、スポーツを続けられなくなると大学はどうなるのかと悩んでいる人もいました。

退部をすると退学しなければならないことはないです。勉強は続けられます。

ただし、辞め方を間違うと、監督や部員と関係が悪くなることもあります。その後も関係を持続できるように、円満で退部するようにしましょう。大学には学生相談室がありますので、そこで相談することをおすすめします。

また、学費や諸費用などの免除を受けている場合は、自己負担になることもあります。この点はしっかり確認しておきましょう。

遠征など費用が発生する

部活に力を入れる大学では、合宿や遠征など出費が必要になります。また、スポーツのための道具の買い替えやもっといい道具が欲しいということもあります。入学してからの出費もかなりありますので、親の協力が必要になります。

卒業後の進路

大学で強豪のチームの運動部に所属して結果を出していると、そのスポーツに力を入れている企業に就職することもできます。

また、スポーツの世界は先輩後輩の絆が強いため、その縁で就職が決まるケースもあります。就職率が100%に近い学校もあります。

ただし、選手生命が終わると企業を辞めていくという人たちも多いです。

スポーツ推薦で大学を受験しよう

だれでも簡単にスポーツ推薦で受験できるわけではないです。スケジュールと条件などをご説明いたします。

スポーツ推薦の受験スケジュール

毎年各大学から発表されます。

・6月~ 入試要項の発表(大学によって大きく変わります)

・9月~ 出願

・10月~ 1次選考の合格発表(書類選考)

・10月~11月 2次選考(面接・小論文など)

・11月~12月 2次選考の合格発表

・11月~12月 入学金・学費などの納付(入学手続)

各大学のサイトで日程や簡単な概要が発表され、その後、詳細を発表する流れです。同時に発表をする大学もあります。なお、大学に直接問い合わせをしないと教えてくれないところもあります。

一度、希望する大学に直接お確かめください。

スポーツ推薦をもらうために

スポーツ推薦では「部活動で全国出場」「全国大会〇位」という基準があります。大学によっては評定平均による出願制限が設けられていることもあります。

全部の競技が対象となるわけではなく、募集を行う競技行わない競技もあります。

あらかじめ大学で設けられている基準を満たしていることで出願できます。

大学から直接声が掛かることや、高校の部活の顧問の先生から大学の部活動の監督に推薦してもらうという方法もあります。

こちらもまた、受験スケジュールと同様に希望する大学に直接お確かめすることを強くおすすめします。

スポーツ推薦で大学へ進学した方の体験談

この方は、あるスポーツを高校の部活動で頑張り、県大会で優勝し、全国大会に出場した時から、大学でも続けたいと思うようになり、高校2年生の終わりから各大学の入試要項を調べるようになりました。3月頃は、まだ去年の入試の情報しかありませんでしたが、大きく変わることはないかなと考え、受験資格などを参考にしました。

通っていた高校は大学から声の掛かるようなレベルの高校ではなかったし、自分で調べて受験する事にしました。県大会で優勝していたり、全国大会に出ていれば受験出来る学校が複数あり、それらに絞って受験する事にしました。

調べている時に思ったのは、合格した時にその後支払わなくてはならない入学金などの支払期日に気を付けなくてはならないという事です。支払ってしまえば返って来ません。ですから親が負担にならないように考えました。

専願かどうかも重要でした。専願だとその大学に落ちない限り、他の大学が受けられないので試験日程にも注意が必要でした。カレンダーに予定を書き込みながら受験校を調整しました。

どこの学校も小論文と面接が受験科目でした。学校長と部活動顧問や指導者の推薦が必要な学校が多かったように思います。先生にも練習を行ってもらったり、受験する大学にいる高校の先輩にも会いに行きました。

結果、行きたかった大学に合格することが出来ました。今は大学の部活動を楽しんでいます。

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