プロ野球選手のなり方とは?必要なスキルや仕事として考えるポイントを解説
プロ野球選手になるには、「なり方」を正確に把握し、必要な準備を進めていくことが重要です。プロ野球選手をはじめとしたプロスポーツの世界は、一般的な就職方法とは異なる形になるため、事前になり方を理解することが重要です。本記事では、プロ野球選手のなり方や必要なスキル、ポイントなどを解説します。
目次
プロ野球選手のなり方は?
プロ野球選手は、野球という枠組みにおけるプロのスポーツ選手です。国内で圧倒的な人気を誇る野球のプロになるには、「なり方」をきちんと把握することが重要です。以下では、プロ野球選手のなり方と基本的な流れを解説します。
野球選手としての能力を高める
プロ野球選手になるには、まず何よりも選手としての能力を高めていく必要があります。野球は打撃・守備・走力など、あらゆる能力が求められるスポーツです。そのため毎日の練習時間を大切にして、自分にとって有益なものとすることが、プロ野球選手になるためのポイントです。
また、野球選手として能力を磨く際には、ケガなどに注意する必要もあります。練習に熱が入るあまり、自己管理を怠ってケガをしてしまうケースは珍しくありません。ケガをするとその期間は練習ができず、最悪の場合選手として活躍が難しくなる可能性もあります。
球団チームのスカウトの目にとまる
プロ野球選手になるには、ただ能力を高めるだけでは足りません。公式試合などで結果を出し、プロ球団のスカウトの目にとまる必要もあります。例えば大学野球でも、優秀な人材を求めて各球団のスカウトが選手の能力をチェックしています。
ほかの選手にはない実力を発揮し、自分をアピールできれば、プロになれる可能性が高まるでしょう。
プロ志望届を出す
プロ野球選手になるには、プロ志望届を提出する必要があります。プロ志望届とは、プロ野球選手になりたい意思を表明するための書類です。高校3年生や大学4年生になった際に、プロ野球選手になる意思がある場合には、プロ志望届を高野連に提出して受理される必要があります。
プロ志望届は誰でも出せるわけではなく、事前に所属する硬式野球部の部長から承認を得る必要があります。そのためプロ野球選手になれる可能性が低い人は、プロ志望届の提出ができないケースが考えられます。
ドラフト会議で指名される
プロ志望届を提出することで、その年のドラフト会議で指名される可能性が出てきます。ドラフト会議によって自分の名前が指名されれば、指名した球団と交渉が可能となります。ドラフト会議で指名がなかった場合、残念ながらその年にプロ野球選手になることはできません。
球団側と交渉する
ドラフト会議で指名されたら、球団との交渉に入ります。入団の条件や入団後の詳細について説明されるため、納得のいく形で交渉できるように備えましょう。一般的には球団の提示する条件を確認し、その内容に問題がなければそのまま入団の意思を伝えます。
球団との交渉が成立すれば、はれてプロ野球選手としての生活をスタートできます。
独立リーグからスカウトされるケースもある
上記で解説した方法は、高校生や大学生に該当するプロ野球選手のなり方です。社会人や学校の硬式野球部に所属していない人の場合には、別の方法を検討する必要があります。例えば独立リーグで活躍し、NPBの球団からスカウトを受けるのが1つの方法です。
独立リーグとはNPBに所属せず、地域などが作った独自のチームで試合を行っているリーグです。一般的にイメージされるプロ野球選手とは少し異なりますが、きちんと給料ももらえるため、野球を仕事にするという意味では同一のものだと考えられるでしょう。
プロ野球の入団テストを受ける方法もある
ドラフト会議で指名されなかった場合でも、プロ野球選手になる方法はあります。例えば上記のように独立リーグで活躍したり、プロ野球の入団テストを受けたりといった方法が考えられるでしょう。以下では、プロ野球の入団テストについての詳細を解説します。
各球団は入団テストを実施している
NPBに所属する球団は、毎年入団テストを実施しています。入団テストは「合同トライアウト」とも呼ばれ、毎年12月に開催されています。入団テストではNPBに属する12球団の首脳陣やスカウトも視察するため、自分の実力をアピールするチャンスとなります。
入団テストで自身の能力を発揮し、スカウトに評価されれば、大学卒業後でもプロ野球選手になれる可能性があります。
年齢などの応募条件をチェックする
入団テストに参加するには、まず応募条件などをチェックしましょう。入団テストは1度プロの契約が切れた人など、実績のある人もたくさん参加しています。その一方で、実績のない一般人でも問題なくテストを受けられる点が特徴です。
球団によって条件は異なり、特別な条件を出していない球団もあれば、明確な基準を打ち出している球団もあります。最近では身長175cm以上、年齢が18〜24歳までといった条件をつけている球団が多いです。
入団テストの内容
入団テストでは、プロ野球選手に必要な能力をさまざまな形で確認されます。入団テストの内容も球団ごとに変わることがありますが、例えば1次試験では、50m走や遠投などを行い、基準をクリアできるかを確認します。2次試験ではシートノックやバッティング練習などを行い、守備力・打撃力のチェックが実施されます。
これらのチャンスを活用し、自分の能力をきちんと発揮できた人が、入団テストに合格できます。実力はもちろんのこと、本番にコンディションを合わせる能力や、運も必要になるでしょう。
無名の人が入団テストでプロになるケースもある
入団テストでは、無名だった人がプロになる夢をつかむケースもあります。プロ野球のスカウトもすべての選手を把握できないため、入団テストで初めてその人の存在を知ることも珍しくありません。特に硬式野球ではない場所で練習・活躍していた人は、入団テストが大きなチャンスとなるでしょう。
同時に、大学のドラフトで選ばれなかった人にとっても、入団テストはプロ入りのチャンスです。これまでの練習成果をすべて出し切り、スカウトに評価されるように行動しましょう。
入団テストの合格は難しい
入団テストは毎年実施されますが、簡単には合格を勝ち取れません。全体で合格者が0人というケースも珍しくないため、入団テストに参加できたからといって、プロ野球選手になれる確率が上がるわけではないのです。厳しい試験になることを事前に確認しておき、万が一落ちてもメンタルの負担とならないように備えましょう。
プロ野球選手を目指す際に求められる能力・スキル
プロ野球選手になるのなら、どのような能力・スキルが求められているのかを事前に把握し、それに合わせて自分を磨いていくことも重要です。以下では、プロ野球選手を目指す人が把握しておくべき能力・スキルを解説します。
高い運動能力
プロ野球選手として活躍するには、高い運動能力が必要です。早く走れる脚力、ボールを捉えてヒット・ホームランを打てる打撃力、正確にキャッチして投げられる守備力など、あらゆる能力の強化がプロ野球選手になるために求められます。運動能力が高い・低いは、実際の動きからスカウトが判断します。
プロ基準で通用するかを見てもらう必要があるため、客観的な視点から自分の能力を確認しておくのが重要です。
練習していく継続力
プロ野球選手になるには、練習を継続する能力も必要です。プロ野球選手になることは、ゴールではなくスタートラインに立つことと同義です。そのため仮にプロ野球選手になれても、これまで以上に練習をし、それを継続していく力が必要です。練習に身が入っていないと、周囲とどんどん差がついてしまいます。
周囲との差は球団内での自身の評価につながるため、契約更新ができなくなる可能性が高まります。プロ野球選手になってからも練習を続けられるように、継続力を意識して高めるのもポイントです。
ケガや病気を予防するための自己管理能力
プロ野球選手として活躍するには、ケガや病気を予防することも重要です。一般的な社会人も同様ですが、ケガや病気になると仕事ができないため、プロ野球選手としての責務をまっとうすることが不可能となります。ケガや病気が長引くと、プロとして活躍する機会が減り、球団からの評価を下げる原因にもなります。
ケガや病気を予防するための自己管理能力も、プロ野球選手になる際には重要なものとなるでしょう。
ファンとコミュニケーションを取る能力
プロ野球選手の生活は、ファンによる支えがあってはじめて成立します。そのためファンと積極的にコミュニケーションを取り、良好な関係を築いていくスキルも重要視されます。ファンと握手したり、ボールなどにサインをしたりといった行動は、選手の自己顕示欲を満たす行為ではありません。
ファンの期待に応え、応援してもらうための、いわば営業活動に近いものがあるでしょう。ファンとの関係性は、プロ野球選手を続けていくうえで重要なものになるため、意識してコミュニケーションを取っていくのがコツです。
将来について考えられる計画性
プロ野球選手になってからも、将来について考えられる計画性が必要です。プロ野球選手になれても、決して安泰な仕事に就けたわけではありません。むしろ毎年の契約交渉によって、更新されない可能性があることから、安定とはかけ離れた職業だと言えるでしょう。
プロ野球選手になる際には、そういったシビアな面もきちんと理解し、将来の計画を練りつつ行動することが重要です。
プロ野球選手になるための準備について
プロ野球選手になるには、「なり方」に加えて「なるための準備」についての理解も必要です。プロ野球選手になるためにどのような準備が必要になるのか、事前に考えておくことで将来設計が立てやすくなります。以下では、プロ野球選手になるための準備について解説します。
早くから情報を集めておく
プロ野球選手を目指す際には、情報収集も重要な行動となります。なるべく早くから情報を集めて、どんな能力が求められるのかを把握することで、計画的に必要な行動を選別できます。また、実際にプロ野球選手になった人たちの事例を参考にすることで、さまざまなパターンでプロを目指せるようになります。
高校生の場合には、大学に進学するためのスポーツ推薦についてなど、直近で有用な情報を得ることもポイントです。
プロ引退後のキャリアプランも考える
プロ野球選手になる際には、引退後のキャリアプランを考えておくことも重要です。プロ野球選手は会社員と違って、定年がありません。多くの選手は30〜40代で現役を退くことになるため、その後の生活を形作るためのキャリア形成が必要になります。
プロになる前から辞めたあとのことを考えるのは、不自然に思われるかもしれません。しかし、自分の人生を計画的に生きていくためには、先々のことまできちんと目を通しておくことが重要です。
プロ野球選手になれない可能性もきちんと把握する
プロ野球選手になれるのは、ほんの一握りの人たちだけです。だからこそプロ野球選手を目指すのなら、なれない可能性も考慮して行動しておく必要があります。プロ野球選手だけに焦点を絞ってしまうと、仮にプロになれなかったときに、何をすればいいのかわからなくなってしまうでしょう。
そういったケースを避けるためにも、プロ野球選手になれなかったパターンをシミュレートし、どのような生活プランを選ぶか考えておくのがおすすめです。
プロ野球選手を仕事として捉えることが重要
プロ野球選手は、職業の1つです。そのためプロ野球選手を目指す際には、自分が仕事をするという認識を得ることも重要です。以下では、プロ野球選手を仕事として捉えることの重要性を解説します。
仕事で野球をすることを意識する
プロ野球選手になる際には、「仕事で野球をすること」を意識するのが重要です。部活などで野球をしてきた高校生・大学生にとって、仕事と割り切るのは難しいかもしれません。しかし、「プロ」と名のつく存在になる限り、仕事としてしっかりとやり切る意識は欠かせません。
いわゆる「プロ意識」が不足していると、求められる結果を出せなかったり、トラブルを招いたりする可能性もあるでしょう。
ファンとの交流などさまざまなことが仕事になり得る
プロ野球選手にとっては、ファンとの交流なども仕事の一環になります。ファンと絆を構築することで、自分たちの球団を応援してもらうという仕組みは、プロ野球における基本的なビジネスプランです。
もちろん、ファンとは一人ひとり誠意を持ってコミュニケーションを取る必要がありますが、そこには仕事としての責任感も求められることを把握しておきましょう。
まとめ
プロ野球選手になるには、基本的な「なり方」を把握することが先決です。どのようにしてプロ野球選手になれるのか、なるためにはどんな準備が必要になるのかを理解できれば、将来の夢を叶えられる確率を高められます。この機会にプロ野球選手のなり方を確認し、具体的な計画と行動を考えてみてはいかがでしょうか。
プロ野球選手になるためには、高校生のうちからしっかりと計画を立てることが重要です。大学にスポーツ推薦で進学するなど、高校生のうちからできることも多いです。今の自分に何ができるのか、何をすべきなのか判断することも、プロ野球選手になるためのポイントです。
株式会社吉和の森 代表取締役
青森県八戸市出身。2019年11月、ライフワークとしてデジタル・マーケティングに携わり、人の役に立ちたいたいと思い起業。さまざまな業態・業種の事業案件を手掛けている。コンテンツ立ち上げ後の集客や運用、コンテンツを持っている事業者との「アライアンス業務」、「Webを使った集客」を強みとするウェブ解析士マスター、チーフSNSマネージャー、提案型ウェブアナリスト。
著書:日本一詳しいWeb集客術「デジタル・マーケティング超入門」(https://amzn.asia/d/4fMhaK8)
株式会社吉和の森:https://yoshikazunomori.com/