スポーツ推薦時の志望理由書の書き方|ポイントや注意点をまとめて解説
運動部で優秀な成績を残している人や、スポーツの能力に自信がある人は、大学にスポーツ推薦で進学する方法が考えられます。スポーツ推薦で入学できれば、大学でも大好きなスポーツに打ち込めるため、充実した時間を過ごせるでしょう。
そんなスポーツ推薦では、一般的な受験と同様に「志望理由書」を提出するケースが多いです。本記事ではスポーツ推薦における志望理由書の書き方やポイント、注意点などを解説します。これからスポーツ推薦を受ける予定の人は、志望理由書の書き方をぜひチェックしてみてください。
目次
スポーツ推薦の際にも志望理由書の提出が必要?
スポーツ推薦は、学力ではなくスポーツの能力と部活動などの実績が評価される採用方法です。仮に学力が学校の基準に達していなくても、スポーツの能力・実績次第で入学できるのがスポーツ推薦の特徴です。そんなスポーツ推薦を利用する際には、「志望理由書」の提出が必要になるケースがあります。
そもそも「志望理由書」とは?
志望理由書とは、その名の通りその学校を志望する理由を記載する書類です。一般的には学校の推薦選抜や総合選抜などで用いられます。「なぜその大学を受けるのか」「大学にはって何がしたいのか」といった要素を記載し、学校側に自分の気持ちを伝えるのが志望理由書の役割です。
基本的に志望理由書の提出は必要になる
スポーツ推進でも、基本的に志望理由書は提出が求められます。基準となるスポーツの能力・実績を踏まえたうえで、志望理由書の中身を参考にするケースもあります。志望理由書が必要なスポーツ推進では、その旨は事前に提示されています。
用紙のフォーマットも公開されていることが多いため、進学予定の大学のスポーツ推薦枠の情報をチェックし、志望理由書の必要性を確認しておくとよいでしょう。
志望理由書の内容で結果が決まることも
スポーツ推薦は運動能力と過去の実績を評価するのが基本ですが、志望理由書の内容も入学を決める要因になり得ます。スポーツ推薦では品行方正な人物が求められるため、スポーツでの実績以外にも、小論文や面接で本人の人間性を確認することがほとんどです。
志望理由書もその一環として、本人がどんな人物なのかを判断するうえで、重要な材料になり得ます。「スポーツ推薦だから志望理由書の中身は関係ない」と油断せず、しっかりと学校側が求める内容を記載する準備が必要です。
スポーツ推薦で志望理由書が重要視される理由
スポーツ推薦で志望理由書が重要視されることには、さまざまな理由があります。具体的な理由を理解することで、どのような志望理由書を書くべきなのかイメージしやすくなるでしょう。以下では、スポーツ推薦で志望理由書が重要視される主な理由を解説します。
人柄を理解するための参考になる
スポーツ推薦における志望理由書は、人柄を理解するための参考として利用されます。その人が何を考えているのか、どんなことに自信を持っているのかを、志望理由書から確認するケースが多いです。
もちろん、志望理由書だけですべてが分かるわけではないため、小論文や面接などの複数の方法を用いて、多角的な判断を行っています。志望理由書だけで合否が決まらない一方で、合否のきっかけになる可能性があるため、その点を意識して志望理由書を書く必要があるでしょう。
大学への意欲を確認する情報源にもなる
志望理由書は、スポーツ推薦で入学する人の学習意欲を測る指標にもなります。大学への入学意欲がどのくらいあるのか、入学して何をしたいのかを確認して、合否を決めるケースもあります。一般的に大学のスポーツ推薦は、併願ができません。
そのため、その学校を志望した時点で高い意欲があると考えられますが、なかには妥協して進学先を選んでいることもあります。学校側はそういった生徒を判断するための方法の1つとして、志望理由書を情報源にするケースもあるのです。
しっかりと「その大学に入りたい理由」を記載し、学習意欲があることを証明するのがポイントです。
自分を客観的に把握できているか試される
志望理由書は、生徒が自分自身を客観的に把握できているか調べる目的でも使用されます。志望理由書をスラスラと書ける人は、自分のことをきちんと理解し、言葉にできる能力があると判断できます。逆に志望理由書がなかなか書けない人は、自分と向き合えていないと判断される可能性があるでしょう。
志望理由書の内容が整理されていないと、大学に入っても活躍が難しいと認識されるケースがあり得ます。スポーツ推薦でも、志望理由書をきちんと書く時間を設けて、自分という人物を正確に知ってもらう文章を形成しましょう。
スポーツ推薦で志望理由書を書くときのポイント
スポーツ推薦の際に志望理由書を書くときには、いくつかのポイントがあります。事前に書き方を確認し、内容を充実させられれば、高い評価を得られる可能性もあるでしょう。以下では、スポーツ推薦で志望理由書を書くときのポイントを解説します。
記載内容とこれまでの経験を紐付ける
志望理由書では、記載内容と自分のこれまでの経験を紐づけるのがポイントです。志望理由書の内容とこれまでの経験が上手くつながっていないと、実績を評価してもらうのが難しくなります。
基本的には部活動やスポーツクラブで活躍した実績を記載し、その結果何を学んだのか、どんなことに活かせるのかを説明します。あくまで自分が体験したことをベースにして、「見ただけ」のことを自分の経験のように書かないよう注意しましょう。
自分にしか書けない志望理由書を目指す
志望理由書では、自分にしか書けないオリジナルの内容を意識します。ほかの人と似たような内容になると、もっとすごい実績を持つ人がいた場合、自分の志望理由書が霞んでしまうでしょう。自分だけの経験・実績・考え方などを中心に記載して、面接官の印象に残るように意識するのもポイントです。
オリジナリティはあくまで内容だけにとどめて、文章の書き方はオーソドックスに抑える必要があります。文章の書き方で差別化することは逆効果となるため、内容で勝負することが重要です。
オリジナルのエピソードを活用する
自分にしか書けない志望理由書を書く際には、オリジナルのエピソードを盛り込んでいくのもポイントです。実際に部活やスポーツクラブの練習中に体験したことや、試合の最中に経験したことをエピソードにしてまとめ、志望理由書に記載します。
エピソードを経験した結果、「〇〇な人間になりたいと思った」「〇〇ができるようになりたいと考えた」など、結果に結びつけることで締まりのよい志望理由書になります。
入学後に何をしたいのか具体的に記載する
スポーツ推薦の志望理由書では、入学後に何をしたいのか具体的に記載する必要があります。過去の実績だけを書いて終わりではなく、その経験を活かして何がしたいのか、どんなことができるのかを学校側に伝えるのが志望理由書の役割です。
まずはやりたいこと・できることをピックアップし、志望理由書に採用するものを選びます。そのうえでエピソードと組み合わせて、入学後の目標を設定する形にまとめるのが書くときのポイントです。
志望理由書の内容を誰かにチェックしてもらう
書き終えた志望理由書は、提出前に誰かにチェックしてもらうのも重要です。客観的に志望理由書を見たときに、「もっとよくできる部分」や、「直したほうがよい部分」が見つかることは多いです。
主観では気づけなかったミスが発見されるケースもあるため、できるだけ早めに志望理由書を確認してもらい、余裕を持って修正するのがポイントです。学校の先生、先輩、同級生などさまざまな人たちから意見をもらい、それらを合わせて志望理由書を構築し直すのも1つの方法です。
志望理由書は複数パターン用意する
大学に提出するための志望理由書は、複数パターン用意するのもコツです。エピソードの数や自分のアピールポイントの多さ次第では、上手く文章をまとめられない可能性があります。その場合にはいくつかの情報に厳選して記載する形になりますが、どのエピソードが自分を表現するのに最適なのかは、書いてみないと分かりません。
そこで複数の志望理由書を記載し、それぞれを比較する方法がおすすめです。別角度から自分を見つめ直した志望理由書が書ければ、それを参考にさらによい文章を作れる可能性もあります。
スポーツ推薦の志望理由書を書くときの注意点
スポーツ推薦の志望理由書を書くときには、注意すべき要素もあります。注意点を踏まえて書くことで、より魅力的な書類を完成させられるでしょう。以下では、スポーツ推薦の志望理由書を書くときの注意点を解説します。
手書きの場合には丁寧に時間を使って記載する
スポーツ推薦の志望理由書を手書きで書く場合には、丁寧な文字になるように意識しましょう。どれだけ文章の構成を練っても、表現する文字が汚いと、正しく気持ちが伝わりません。いまはパソコンで文章を執筆するケースがほとんどなため、手書きに慣れていない人も多いでしょう。
だからこそ志望理由書は丁寧に時間をかけて書き、見た目からクオリティを高めるのがコツです。志望理由書をパソコンで書いても問題ない場合には、手書きにこだわる必要はありません。
自分の思っていることを素直に書く
志望理由書では、自分の思っていることを素直に書くことも重要です。ある程度よく見える文章にすることも大切ですが、自分の気持ちに反した言葉を載せても、歪な内容になる可能性があります。スポーツ推薦で志望理由書を提出後に面接をする場合、書類の内容を問われるケースもあります。
そのときに内容が本心で書かれていないと、受け答えに違和感が出てしまい、面接官に見抜かれる可能性もあるでしょう。素直な気持ちで書くことを念頭に置き、そのうえで上手く着飾るのがコツです。
嘘のエピソードは盛り込まない
志望理由書に記載するエピソードは、真実を書くのが基本です。仮に嘘の話を入れても、多くの場合面接官に気づかれることはないでしょう。しかし、面接時などは緊張している可能性が高く、自分の嘘に翻弄されてしまうケースもあり得ます。
下手に嘘をつくよりも、ありのままのエピソードを話す方が、その後にフォローしやすくなるなどのメリットがあるでしょう。
自分の経験を洗い出して最適なものを選ぶ
部活動やスポーツクラブでの経験は、膨大な情報量として自分のなかに蓄積されています。そのすべてを事細かに話すことはできないため、スポーツ推薦に最適だと思われるものを選ぶことが重要です。
例えば「〇〇の大会で活躍した」という経験を話す場合、その内容が大学への進学理由や入学後の活動に直結していないと、志望理由としては弱くなります。どれだけ華々しいエピソードでも、「そこから何かを得た」という話につなげられないと、評価が下がる恐れがあります。
大学に進学するという目標を見定めたうえで、自分の経験のなかから最適なものを選別するように注意しましょう。
志望理由が短くなりすぎないように注意する
志望理由書を書く際には、内容が短くならないように注意しましょう。基本的に大学の志望理由書は、文字数が決められています。「〇〇文字以内」と記載されていることがほとんどですが、「その文字数内なら何文字でもよい」というわけではありません。
できるだけ書類いっぱいに文章を書くことが、志望理由書の評価を高めるポイントになるでしょう。
スポーツ推薦で進学を目指すときのコツ
スポーツ推薦で進学を目指す際には、事前にさまざまな準備が必要です。自分1人だけでは目標達成は難しいため、多くの人の力を借りるのもときには重要となります。以下では、スポーツ推薦での進学を目指すときのコツを解説します。
周囲の人に積極的に相談する
スポーツ推薦での進学に興味があるのなら、早めに周囲の人に相談しておきましょう。特に両親・学校の先生・部活の顧問などには、決意した時点で自分の気持ちを伝えておくのが重要です。自分の能力や実績次第では、先生や顧問が積極的に推薦を後押ししてくれる可能性があります。
両親にとっても今後の進路を決める重要な選択となるため、納得してもらえるように早くから相談しておくのが重要です。
情報収集を怠らない
スポーツ推薦枠を用意している大学は多く、それぞれが異なる条件を提示しています。自分がどのスポーツで進学を目指すのかはもちろん、大学の学部や学科によっても推薦枠は変わります。そのため早めに詳細を把握できるように、情報収集に時間を使うのもコツです。
「スポーツ推薦ドットコム」なら、簡単にスポーツ推薦に関する情報を確認できるため、まずは気になる大学の情報をチェックしてみてください。
まとめ
スポーツ推薦での進学時にも、志望理由書の提出が必要になります。書き方や注意すべきポイントを確認したうえで、自分を伝える最適な文章を構成するように努めるのが、合格への第一歩になるでしょう。まずは志望理由書の基本と書き方を把握し、実際に自分のエピソードや体験を交えて書き出すことから始めてみましょう。
スポーツ推薦では、多くの情報を活用して進学を目指すことになります。慌てて準備をすることにならないように、早めに「スポーツ推薦ドットコム」などの専門サイトで情報収集をしておくのがおすすめです。
株式会社吉和の森 代表取締役
青森県八戸市出身。2019年11月、ライフワークとしてデジタル・マーケティングに携わり、人の役に立ちたいたいと思い起業。さまざまな業態・業種の事業案件を手掛けている。コンテンツ立ち上げ後の集客や運用、コンテンツを持っている事業者との「アライアンス業務」、「Webを使った集客」を強みとするウェブ解析士マスター、チーフSNSマネージャー、提案型ウェブアナリスト。
著書:日本一詳しいWeb集客術「デジタル・マーケティング超入門」(https://amzn.asia/d/4fMhaK8)
株式会社吉和の森:https://yoshikazunomori.com/