多くの場合、20代後半〜30代にかけては結婚したり、マイホームを買ったり、さらには最初の子ども(あるいは2人目、3人目)が生まれたりと、人生が充実していく時期ではないでしょうか。
そんな変化の多い世代は、性別にかかわらず、お金のことで不安を感じてくるものです。もちろん、老後についての話ではありません。目先のお金のやりくりのことです。「夫の給与が思うように上がらない」「妻にお小遣いを減らされた」などの悩みを抱えて、少しでもヘソクリをしたいと考えている方は、ぜひとも本稿を最後まで読んでみてください。
夫は小遣い減額に怯え、妻は夫の収入頭打ちに悩む
家計の出費がふえ始めた20代後半から30代の夫婦は、それぞれがお金に関する不安を抱いているのではないでしょうか。まず、30代男性の多くは住宅ローンを組んだり、扶養家族がふえたりして家計が節約モードにシフトしてくると、率先して自分の小遣いがカットされることを密かにおそれているはずです。
実際、生命保険の見直しなどを進めるよりも、夫の小遣いカットは手っ取り早くて即効性のある家計の節約術です。だから、妻を対象にアンケート調査を行っても、家計の見直しにおける優先項目の一つとして夫の小遣い減額が挙げられるケースが多いようです。
一方、共働きならそれほどでもないかもしれませんが、専業主婦の妻の場合は、夫の収入がなかなかふえないことに多かれ少なかれ不安感を抱いているのではないでしょうか。子どもがまだ幼いとパート勤務などにも制約があるはずですし、どうにかして貯蓄に回せるお金を捻出し、できれば夫には内緒で蓄えをふやしておきたいところでしょう。
そこで、夫と妻のそれぞれにこっそり提案したいのは、クラウドファンディングでお金を運用してヘソクリを蓄えることです。単なるタンス預金とは違ってクラウドファンディング特有の満足感や連帯感を味わえますし、上手くいけばヘソクリを大きくふやせるかもしれません。
誰かを応援しながら見返りも期待できるクラウドファンディング
クラウドファンディングとは、インターネット上のプラットフォームを通じて、特定のプロジェクトを進めるためにお金を必要としている人を応援するものです。いくつかの種類があるのですが、ヘソクリの運用では「投資型」と呼ばれるものをターゲットとするのがいいでしょう。
「投資型」には「融資型」「ファンド型」「株式型」という3つのタイプがあります。この中で最も堅実だと言えそうなのは、あらかじめ利息がいくらなのかが決まっている「融資型」でしょう。「ファンド型」と「株式型」はプロジェクトがどこまで成功するのかによって、リターンもおのずと変わってきます。特に「株式型」はハイリターンを期待できる反面、リスクもそれだけ高いと思ったほうがいいでしょう。
仮に期待外れの結果でも、誰かを応援できる満足感
結局、着実にヘソクリを蓄えたいという人なら「融資型」、せっかくだから大きくふえる可能性にチャレンジしてみたい人なら「ファンド型」や「株式型」といったチョイスになってきそうです。
「ファンド型」では、自分が見込んだ事業やプロジェクトを支援するという意味では、仮に期待外れの結果だったとしても、それなりの満足感が得られるかもしれません。公益性の高いプロジェクトならば、社会的意義も生まれます。
上手くいけば不満解消もできる
「融資型」や「ファンド型」、「株式型」いずれにおいても利益を得るためにはプロジェクトの成功が前提にはなりますが、それ相応のリターンを得ることができます。
しっかりヘソクリを蓄えられれば、お金の不安の解消にもつながるでしょう。お金の悩みを多く抱え30代にとって、資産形成をする際クラウドファンディングという選択肢をポートフォリオに織り交ぜることは、十分検討できる選択肢と言えるでしょう。