【専門家コラム】小論文の過去問(中央大学の例その2)

前回は、例として中央大学の法学部、経済学部、商学部の「スポーツ推薦入学試験」の過去問を御紹介しました。

今回は理工学部、文学部、総合政策学部を見てみましょう。これら学部のスポーツ推薦入試の合格率も高い状況です。

2022年度入試過去問

2021年度入試過去問

(理工学部)

理工学部の2022年度及び2021年度のスポーツ推薦入学試験は、法学部の小論文試験に似ていて問題文がとても短いですね。理工学部は解答の文字数制限がありません。設問は2問出ています。2022年度と2021年度の1つ目の設問は、理工学部での勉強とスポーツ活動の両立とその経験を将来どの様に活かして行くかについてです。これについては練習しておけば特に難しい問題ではないですが、その場でぱっぱと書けない様に思いますので学校の先生等と書く練習をしておきましょう。2つ目の設問ですが、2022年度は志望学科に興味や関心を持った理由についてこれまでの経験を踏まえて具体的に述べるものです。2021年度はこれまでスポーツでの困難を解決した方策について理工系の授業との関わりも含めて科学的に述べると言うものです。その他の学部と比べて理系の学部という事や理系の考え方を意識して答えなくてはなりません。スポーツ系部活動を行って来た高校生が理系の学部を選択するケースは多くありません。そこであえて理系を進路先に選ぶ学生はその様な勉強が好きだから選択していますよね。多少書くのが難しい設問かもしれませんが、論理立てて書く練習をしてみましょう。

過去の入試結果

2022年度 志願者14人、合格者12人。合格率約86%。

2021年度 志願者9人、合格者9人。合格率約100%。

 

(文学部)

文学部の2022年度及び2021年度のスポーツ推薦入学試験は、理工学部と同じで解答のも字数制限がありません。設問は大問が2つです。2022年度の設問1は、多様性(ダイバーシティ)についてです。中央大学ダイバーシティ宣言にも触れており、今世の中で問われている問題とスポーツの関連性を問う問題となっています。2021年度の設問1はオリンピック憲章に触れ、国籍や人種の問題で人権侵害等を出しています。その中でさらに設問が二つに分かれていて、小問1は、スポーツは平和の構築に貢献出来るか、小問2は何故スポーツの中で差別問題が発生するのかと言うものです。2022年度も2021年度も時事絡みの問題ですね。世の中の問題に興味を持って居ないと答えられない設問が選ばれています。2022年度の設問2は文学部とスポーツの学習の関連について、2021年度の設問2は、運動部・スポーツ部と地域社会の関連についてです。設問2は大学生としてのスポーツ選手の有り方、考え方や行動について考えさせられるものです。世の中の事、個人の事についてしっかり意見を持ち記述したいですね。

過去の入試結果

2022年度 志願者60人、合格者52人。合格率約87%。

2021年度 志願者56人、合格者55人。合格率約98%。

 

(総合政策学部)

総合政策学部の2022年度及び2021年度のスポーツ推薦入学試験は、字数が800字程度で解答するものです。設問は1問のみとなっています。2022年度の問題は、東京オリンピック・パラリンピックでどの様な課題が浮き彫りになったか下記の用語から1つ以上使って具体的に論ぜよと言うものでした。(多様性、メディア、バブル方式、猛暑、持続可能な社会、国際交流)。2021年度はコロナにより大会中止、無観客試合とまちまちな対応の中、どの様な感染予防をし、競技者のモチベーションを高められる大会運営が可能かを考え論じるものでした。両方の問題とも時事系の問題となっています。この学部の設問も時事問題を知っていないと書けないものですね。用意しておきましょう。

過去の入試結果

2022年度 志願者11人、合格者11人。合格率約100%。

2021年度 志願者12人、合格者10人。合格率約83%。

 

★小論文の過去問(中央大学の例その1)はこちらから

ログイン

会員登録

  • 文字数は8文字以上で設定してください。
  • 半角英字と数字を最低1文字ずつ使用してください。

パスワードリセット

新規パスワード登録

質問投稿

回答

※最大3ファイルのみ

返信

プロフィール

※最大1ファイルのみ