【専門家コラム】東北地方の国立大学のスポーツ系推薦入試
国立大学もスポーツ系の入試があります。今回は東北地方の国立大学である弘前大学、岩手大学、山形大学、福島大学を見てみましょう。
目次
(弘前大学)
弘前大学は、青森県弘前市に本部を置く大学です。現在は人文社会学部、教育学部、医学部、理工学部、農学生命科学部の5つの学部があります。体育会系団体は33団体です。この大学の入試で学科試験が無く、スポーツ系の高校生向きの試験が総合型選抜Ⅰで教育学部の学校教育教員養成課程-初等中等教育専攻-中学校コース-保健体育専修の試験です。調査書の評定平均は出願の資格及び要件にありません。試験科目は実技が300点、面接が300点、合計600点で選考されます。実技試験は器械運動・陸上競技・対人競技の3つの領域の運動やスポーツに関する基本的な技能のテストが行われます。
対人競技領域は、バスケットボール・バドミントン・柔道の3種目から1種目を選択して試験を受けます。令和4年度の入試結果です。
総合型選抜Ⅰ 保健体育専修
募集人数 5人、志願者数 20人、受験者数 20人、合格者数 7人、合格率(合格者数/受験者数)35.0%
(岩手大学)
岩手県盛岡市にある大学で、1949年に大学が設置された時は農学部・工学部・学芸学部の3学部でしたが、現在は人文社会学部・教育学部・理工学部・農学部の4つとなっています。体育系サークルは40団体あります。
スポーツ系の入試としては学校推薦型選抜で人文社会科学部人間文化課程のスポーツ選択入試と教育学部の学校教育教員養成課程-中学校教育-保健体育サブコースがあります。人文社会科学部人間文化課程(スポーツ選択)の入試は各種書類・小論文・面接で、教育学部の保健体育サブコースは各種書類・実技検査・面接で選考されます。実技検査の検査内容は、基礎運動能力試験で6種類あります。詳細は入試要項を御確認下さい。
両学部とも調査書の全体の学習成績の状況は4.0以上と高いです。
令和4年度の入試結果は以下の通りです。
学校推薦型選抜 人文社会科学部人間文化課程(スポーツ選択)
募集人数 7人、志願者数 18人、受験者数 18人、合格者数 7人、合格率(合格者数/受験者数)38.9%
学校推薦型選抜 教育学部 保健体育サブコースのデータはありませんでした。
(山形大学)
本部は山形県山形市にあり、キャンパスは小白川キャンパス・飯田キャンパス・米沢キャンパス・鶴岡キャンパスの4つです。学部は人文社会科学部・地域教育文化学部・理学部・医学部・工学部・農学部の6つです。体育系のサークルは、各キャンパスによって異なっています。スポーツ系入試は、総合型選抜Ⅰ-地域教育文化学部地域教育文化学科-文化創生コーススポーツ分野があります。平均評定値の要件は有りません。選抜方法は、第1次選抜が調査書・志望理由書・自己PR書です。第2次選抜は実技検査と口頭試問を含む面接です。令和4年度の入試結果です。
総合型選抜Ⅰ-地域教育文化学部地域教育文化学科-文化創生コーススポーツ分野
募集人数 14人程度、志願者数 男35人 女12人、受験者数 男35人 女12人、合格者数 男10人 女4人、合格率(合格者数/受験者数)男28.6% 女33.3%
(福島大学)
福島県福島市にある大学で、この大学では学部のことを学類と呼んでいますが、人間発達文化学類・行政政策学類・経済経営学類・共生システム理工学類・食農学類の5つの学類があります。体育系公認サークルは35あります。スポーツ系の入試は、総合型選抜 人間発達文化学類 スポーツ健康科学コースと言うものがあります。出願資格及び要件として、優れた技能を有し全国大会またはブロック大会に出場し、プレーした者と書かれています。種目は限られていますので、入試要項で詳細を確認して下さい。選抜方法は、第1次選抜が自己推薦書、実技実績調査書となっています。第2次選抜は1,000字程度の小論文と実技検査と口頭試問を含む面接です。令和4年度の入試結果は以下の通りです。
総合型選抜 人間発達文化学類 スポーツ健康科学コース
募集人数 12人、志願者数 30人、合格者数 13人、合格率(合格者数/受験者数)43.3%