【専門家コラム】大学のスポーツ推薦入試について
大学のスポーツ推薦入試について
目次
「スポーツ推薦ドットコム」では日々大学の情報を確認しておりますので、色々な気付きがあります
入試要項にたどり着くまで
「スポーツ推薦ドットコム」は、日本全国の国公立大学と私立大学の公募型で学科試験が無いスポーツ系推薦入試の情報を検索出来るサービスをご提供しています。このサービスを昨年の8月末から始めましたので、ようやく1年が経ちました。毎日数多くの方々からアクセス頂いております。日々大学の情報を確認しておりますので、色々な気付きがあります。
先ずは入試要項にたどり着くまでです。「スポーツ推薦ドットコム」は、大学名を調べて、次に試験名をクリックし、出て来た情報の一番下に「外部サイト」という所が出て来ます。そこをクリックすると入試要項や入試ガイドに直接飛ぶようになっています。
ですが、普通にGoogle等の検索システムで大学名を検索すると大学名が出て来ますが、
入試の項目が出て来ない大学があります。入試が出て来たとしても、「入試について」と「入試情報」と両方出て来たりする大学もあり、どっちをクリックしたら出来るだけ早く「入試要項」にたどり着くか分からないですね。
もっと良く分からないのは、発表しているにもかかわらず、詳細は×月の入試要項を確認して下さいとか書かれている大学もあり、一旦発表されている入試の説明をどこまで信じて良いのか判断出来ない大学もあります。
試験の名称
次に「試験の名称」です。「スポーツ推薦入試」と分かり易く記載して頂けると良いのですが、色々な書き方で出ています。「スポーツ」が名称に付いていない例を以下示します。
・課外活動入試
・課外活動重視型
・競技実績プラス型
・競技・諸活動アピール型
・特技××方式
・指定クラブ強化特別入学試験
・運動適正型
・課外活動優秀者入試
・特別活動
・各種活動優秀者
など色々な名前で出ています。課外活動はスポーツ活動だけではなく、文化的な活動も部活動(課外活動)ですからこの様な試験の名称になっているのだと思います。ですが、スポーツ系の推薦入試を検索する方からすると出にくいし、入試のホームページを見る高校生にとって分かりにくい様に感じます。大学からお声掛け頂くスポーツ選手は良いのですが、公募型の入試を探している高校生からすると、一生懸命色んな大学を探さなくてはならないので、出来る限り分かり易い名称にして欲しいものです。
複数回入試がある大学
3つ目は、複数回入試がある大学です。入試の回によって出願資格が異なる大学があります。良く読まないと間違えてしまいます。注意深く読むことが重要です。
恐らく一番受験生が判断に困るのが、「または同等の能力を有する者」と言う様な表現です。これは大学側が必ずしも出願基準に合わなかったとしても、優秀な選手が出願出来る様にするための配慮だと思われます。「同等」とは何なのか判断に迷いますね。結局は大学の入試課かその大学の部活動に直接問い合わせるしかありません。それでも明確な回答が無い可能性もあります。その場合は取敢えず出願してみる事になるのでしょうが、入試の検定料は決して安くありませんから、悩みどころですよね。「優秀な選手」や「優秀な実績をあげた者」と言う表現も、何を持って「優秀」と言うのか分かりません。大学側が出願者の枠を広げたいのでしょう。
スポーツを一生懸命頑張って来た高校生で大学進学希望の人は、必死で調べている事と思います。ご両親も同じ気持ちで検索している事でしょう。判断し易くなることを望みます。
それと発表がいつ頃になるかきちんと前もって記してくれている大学もあれば、準備出来次第発表しますと言っている大学もあります。せめて×月上旬とか中旬ぐらいは言って欲しいものです。今か今かと待っている高校生の事を考えてあげてもらえたらと思います。
とにかく我々が望むことは、「調べ易い・たどり着き易い・分かり易い・判断し易い発表」を心から望んでいます。