「なぜサラリーマンが不動産投資に向いているといわれますか?」
「不動産投資の営業などでカモにされてしまうのはどのようなケースですか?」
「サラリーマンが不動産投資を始めるには、どのようなことから着手すればいいですか?」
不動産投資を始めようとしているサラリーマンのなかには、このような悩みや疑問を抱いている人もいることでしょう。
労働人口の減少や企業の生産性低下が年々進行するにつれて、終身雇用や年功序列の崩壊が叫ばれています。
急速に進む社会情勢の変化のなかで、もはやサラリーマンとして働くことが安定した雇用形態とはいえなくなってきました。
また、近年では転職や副業に勤しむサラリーマンも増加しています。
経団連が公表している「副業・兼業に関するアンケート調査結果」によれば、社外への副業・兼業人材の送出を認めている5,000人以上の企業は、2022年時点で83.9%です。また、社外からの副業・兼業人材の受け入れを認めている5,000人以上の企業は、37.7%にものぼります。
不動産投資はサラリーマンが副収入を得るための選択肢のひとつです。
そこで今回は、サラリーマンが不動産投資を始めるべき理由や始め方、カモにされない方法を解説します。
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サラリーマンが不動産投資を始めるべき8つの理由
サラリーマンでも社会情勢の変化とともに、副収入や資産運用の必要が出てきました。
そこで、サラリーマンが不動産投資を始めるべき理由を8つに厳選してご紹介します。主な理由は、以下のとおりです。
- 金融機関から融資を受けやすい
- 管理に手間がかからない
- 副業に該当しない可能性が高い
- 不動産価格の値動きを常に追う必要がない(本業に影響が出ない)
- 所得税や住民税の節税になる
- 生命保険や私的年金の代わりになる
- インフレ対策になる(経済状況の変化に強い)
- 老後の年金対策につながる
それぞれの理由を詳しくみていきましょう。
金融機関から融資を受けやすい
サラリーマンが不動産投資を始めるべき1つ目の理由は、金融機関から融資を受けやすいことです。
昔に比べると、サラリーマンは安定しているかどうか疑問視されるようになりました。
しかし、個人事業主やフリーランスなどと比べると、毎月の給与や年間賞与を考慮すると依然として会社員は安定している傾向にあります。
このように、サラリーマンは安定的な給料が支給されることから金融機関も滞納リスクが低いと判断し、融資審査が通過しやすいとされています。
管理に手間がかからない
サラリーマンが不動産投資を始めるべき2つ目の理由は、管理に手間がかからないことです。
それは、不動産投資では管理や運用を管理会社に委託できるためです。
他の副業とは異なり、不動産投資では一度購入してその他を管理会社へ委託すると、あとは以下のようなことを確認するのみで問題ありません。
- 入退去や修繕の判断
- 確定申告
- 家賃の入金確認
外部の専門家へ委託できる点では、株式投資でリスクが比較的低く初心者にもおすすめされている投資信託と類似しています。
このように、サラリーマンにとって管理や運用に手間がかからないことは大きなメリットになります。
副業に該当しない可能性が高い
サラリーマンが不動産投資を始めるべき3つ目の理由は、副業に該当しない可能性が高いことです。
不動産投資が副業とみなされる明確な判断基準はありませんが、多くの場合、不動産投資が事業的規模であるか否かが判定基準になります。
事業的規模であるかどうかを判定する基準は、以下のとおりです。
- 賃家:5棟まで
- アパート:10室まで
- 駐車場:50台
また、副業の条件には「収入を得るために携わる労働をともなう本業以外の仕事」とされることもあります。
不動産投資は管理会社に任せて時間や手間もかからないことも多いため、これらの条件には該当せず、副業とみなされない可能性が高いことから安心して取り組めるでしょう。
不動産価格の値動きを常に追う必要がない(本業に影響が出ない)
サラリーマンが不動産投資を始めるべき4つ目の理由は、不動産価格の値動きを常に追う必要がないことです。
株式投資やFX投資と異なり、不動産投資は不動産価格の値動きを頻繁に確認する必要がありません。
本業で忙しいサラリーマンにとっては本業に影響がないため、本業の仕事に集中できます。
所得税や住民税の節税になる
サラリーマンが不動産投資を始めるべき5つ目の理由は、所得税や住民税の節税になることです。
それは、損益通算で税金を軽減できる仕組みがあるためです。
サラリーマンをしながら不動産投資をする場合、確定申告をする必要があります。
不動産投資で損失(赤字)が出ている場合は、損益通算で給与所得など他の所得と合算することで、損失と利益を相殺できます。
このように課税所得を減らすことで、結果的に所得税や住民税の軽減が実現可能です。
これは、給与所得がない専業大家とは異なる大きなメリットでしょう。
生命保険や私的年金の代わりになる
サラリーマンが不動産投資を始めるべき6つ目の理由は、生命保険や私的年金の代わりになることです。
それは、団体信用生命保険への加入によって実現できます。
不動産投資を行うにあたって金融機関から融資を受ける人も多いと思います。金融機関からの融資を受ける際は、団体信用生命保険に加入することが一般的です。
ローンの返済期間中に死亡や高度障害などになった場合、団体信用生命保険から出る保険金で残債が弁済されます。また、遺族には債務のない不動産を残せるため、結果として長期的に資産を確保できます。
対策になる(経済状況の変化に強い)
サラリーマンが不動産投資を始めるべき7つ目の理由は、インフレ対策になることです。
インフレの経済情勢のもとでは、物価が上昇するのにともなって現金の価値は低くなってしまうのに対して、不動産価格や家賃が上昇します。
そのため、インフレになった際は現金ではなく、不動産などの実物資産を保有しておくといいでしょう。
老後の年金対策につながる
サラリーマンが不動産投資を始めるべき8つ目の理由は、老後の年金対策につながることです。
老後2000万円問題が叫ばれる昨今、年金で老後資金を賄える時代は終わりを告げようとしています。老後資金対策として、自分で資金を確保しなければいけません。
そこで、老後資金を確保するために不動産投資を行うことも副収入として有効的な手段のひとつになるでしょう。
サラリーマンが不動産投資でカモにされて失敗に陥るパターン4選
サラリーマンが不動産投資でカモにされて失敗に陥るパターンとして、以下の4つのパターンが挙げられます。
- 相場よりも高値の物件を購入してしまう
- 無理なローンを組んでしまう
- 大規模修繕など経費が必要以上にかかってしまう
- 節税効果の薄い不動産投資をしてしまう
それぞれ具体的にみていきましょう。
相場よりも高値の物件を購入してしまう
サラリーマンが不動産投資でカモにされて失敗に陥る1つ目のパターンは、相場よりも高値の物件を購入してしまうことです。
不動産投資では普段の支出とは異なる金額を支払うため、実際は相場よりも高額で物件を買わされてしまうケースが多くあります。
しかし、特別なメリットや事情がない限り、相場よりも高額な家賃で設定しても入居しようとする借主はなかなか現れないのが現状です。
仲介手数料で利益を得ている不動産会社が自己利益のみを考えて不動産を勧めてくる営業パーソンも存在するため、悪徳業者に騙されないように注意することが必要でしょう。
無理なローンを組んでしまう
サラリーマンが不動産投資でカモにされて失敗に陥る2つ目のパターンは、無理なローンを組んでしまうことです。
不動産投資を始める際に金融機関から融資を受ける投資家も多いでしょう。それは融資を受けることでその分大きな金額で投資ができるからです。
ただし、多額の融資やローンの利用には、注意も必要です。融資額が大きければその分多額の投資ができます。しかし、家賃収入をすべて融資返済に充当しているようでは本末転倒です。
不動産投資には空室リスクや家賃滞納リスクなどが存在します。そのため、想定されるリスクに対応できるように、無理のない範囲で計画性をもって融資を受けることが大切です。
大規模修繕など経費が必要以上にかかってしまう
サラリーマンが不動産投資でカモにされて失敗に陥る3つ目のパターンは、大規模修繕など経費が必要以上にかかってしまうことです。
築古物件を運用している場合、入居者を安定的に獲得するためには、以下の対応が必要になります。
- 一定期間で設備の修繕や交換
- 部屋の内装のリフォーム
築年数が経過している築古物件の場合は大規模改修が必要になる確率も高くなってしまいます。
そのため、利回りが高い理由のみで築古物件に手を出してしまうと、大規模な修繕など経費が必要以上にかかってしまうケースもあるため、注意が必要です。
節税効果の薄い不動産投資をしてしまう
サラリーマンが不動産投資でカモにされて失敗に陥る4つ目のパターンは、節税効果の薄い不動産投資をしてしまうことです。
それは、不動産投資で節税に向いている人や物件の特徴を理解していないまま取り組んだ結果、起こってしまいます。
サラリーマンが節税目的で不動産投資を行うには、以下の条件を満たさないと節税効果が薄くなってしまいます。
- 課税所得が900万円以上(年収が1,200万円以上)
- 築古物件や木造物件
逆に、課税所得900万円未満(年収1,200万円未満)や新築・築浅のワンルームマンションなどでは、効果的に節税目的の不動産投資ができません。
そのため、節税の仕組みを理解したうえで不動産投資をすることが求められるでしょう。
サラリーマンが不動産投資でカモにされて失敗しないための5つの成功方法
サラリーマンが不動産投資でカモにされて失敗しないための成功方法は、以下の5つです。
- 不動産投資のリスクを把握する
- 不動産投資関連の知識をつけてから始める
- 不動産経営に必要なキャッシュフローを確認する
- 不動産投資の目的を明確にする
- 信頼できる不動産会社を選定する
それぞれの方法を具体的にみていきましょう。
不動産投資のリスクを把握する
サラリーマンが不動産投資でカモにされて失敗しないための1つ目の成功方法は、不動産投資のリスクを把握することです。
不動産投資にともなうリスクには、主に以下の5つのリスクがあります。
- 空室リスク
- 家賃滞納リスク
- 不動産価格の変動リスク
- 地震・火災リスク
不動産投資でカモにされて失敗しないためには、どのようなリスクがあるのかをまずは理解することが必要です。また、それらのリスクをしっかりとコントロールできるようにしましょう。
不動産投資関連の知識をつけてから始める
サラリーマンが不動産投資でカモにされて失敗しないための2つ目の成功方法は、不動産投資関連の知識をつけてから始めることです。
それは、悪徳業者がカモとして営業をかけるターゲットとして狙っているのは、初心者や知識がない人だからです。
そのため、カモにされて失敗しないためにも、積極的に不動産投資に関連する知識を身につけることや不動産投資で関与できるセクションは自発的に携わっていくことが求められるでしょう。
不動産経営に必要なキャッシュフローを確認する
サラリーマンが不動産投資でカモにされて失敗しないための3つ目の成功方法は、不動産経営に必要なキャッシュフローを確認しておくことです。
不動産投資でのキャッシュフローは、最終的に手元に残る資金を意味し、不動産投資を安定的かつ継続的に行うためには不可欠な要素だからです。
一般的に、キャッシュフローが安定的にあれば、空室リスクや家賃滞納リスクなどが発生しても融資返済に困ることが少なく突発的な支出にも対応できます。
そのため、経営者視点で投資金額や利回りなどを含め、キャッシュフローを理解しておくことが重要です。
不動産投資の目的を明確にする
サラリーマンが不動産投資でカモにされて失敗しないための4つ目の成功方法は、不動産投資の目的を明確にすることです。
具体的な目的もなく、抽象的な将来像のみで不動産投資を始めてしまうと、営業パーソンのターゲットとしてカモにされて失敗してしまう危険性が高まります。
不動産投資の目的を具体的かつ明確化するためには、節税など不動産投資によって得られるメリットにフォーカスすることとキャッシュフローなどの目標金額にフォーカスすることが効果的です。
いずれの場合でも定量的な目標を設定することで、より目的が明確になるでしょう。
信頼できる不動産会社を選定する
サラリーマンが不動産投資でカモにされて失敗しないための5つ目の成功方法は、信頼できる不動産会社を選定することです。
信頼できる不動産会社と信頼関係を構築することで、さまざまなメリットがあります。主なメリットは以下のとおりです。
- 不動産投資の相談ができる
- 自分に最適な投資計画を考えてもらえる
- 不動産投資で必要なタイムリーな情報を教えてもらえる
このように、不動産投資で賃貸経営のプロを相談先として良好な関係を構築できれば、不動産投資の成功へ一歩近づけます。
サラリーマンが不動産投資をする流れ【5ステップ】
サラリーマンが不動産投資をする流れは、以下の5ステップに分けられます。
- 予算や立地を選定してキャッシュフローをシミュレーションする
- 不動産会社と物件を選定する
- 売買契約を締結して手付金を支払う
- 不動産ローンの申込みと審査
- 賃貸管理会社を選定する
それぞれ順番に確認していきましょう。
ステップ1.予算や立地を選定してキャッシュフローをシミュレーションする
まず、予算や立地を選定してキャッシュフローをシミュレーションします。
予算を決めることで、物件の構造や規模、立地などを明確にできます。また、予算と同時に目的も決めておくことも大切です。
借主になる入居者の目線に立って、借りたくなる立地条件や賃貸需要を事前にチェックしておきましょう。
ステップ2.不動産会社と物件を選定する
キャッシュフローのシミュレーションができたら、不動産会社と物件を選定します。
不動産会社は、物件に関する提案や情報共有など顧客のパートナーとしてさまざまなサポートをしてくれます。
不動産会社の協力を得ながら、物件の立地条件や構造などをさまざまな視点から選定していきましょう。
ステップ3.売買契約を締結して手付金を支払う
物件の選定が終わったら、売買契約を締結して手付金を支払います。
売り主と正式な売買契約が締結されると、正式に購入されたものとして認められます。
正式な売買契約を行ったら、売買代金に充当される手付金を支払いましょう。
ステップ4.不動産ローンの申込みと審査
売買契約を締結したら、不動産ローンの申込みと審査をします。
不動産投資で不動産を購入する際は、多くの場合、不動産投資ローンを組みます。その際は金融機関からローンの審査を受けますが、審査期間は2週間から4週間程度です。
通常、サラリーマンは継続的かつ安定的な収入が見込めるため、ローンの審査に通りやすいとされます。
ステップ5.賃貸管理会社を選定する
最後に、物件を手に入れたらそれを管理してくれる賃貸管理会社を選定しましょう。
入居者や物件の管理や家賃の集金代行などを行う賃貸管理会社に管理を任せることで、不動産の運用に時間も手間もかかりません。
サラリーマンによる不動産投資に関連するよくある質問
サラリーマンによる不動産投資に関連するよくある質問を以下にまとめてみました。
副収入として不動産投資に興味・関心があるサラリーマンや節税がしたいサラリーマンはぜひ最後まで読んで参考にしてください。
サラリーマンの不動産投資で節税のシミュレーションはできますか?
具体例を用いてシミュレーションしてみましょう。
- 給与収入:2,000万円
- 給与所得控除:195万円
- 給与所得金額:1,805万円
- 基礎控除 38万円
- 家賃収入:80万円
- 支出:60万円
- 減価償却費:50万円
この条件下の場合、帳簿上の収支は30万円の損失(赤字)になります。この損失額を損益通算することで、課税所得を低くできます。
不動産投資をしていない場合の所得税・復興特別税は、 約439万円(1,805万円-1,767万円)です。
しかし、不動産投資をしている場合の所得税・復興特別税は、 約428万円(1,805万円-1,767万円-30万円)です。
このように、課税所得を低くできることから、節税につながります。
サラリーマンが不動産投資を始めるには年収いくら必要ですか?
一般的に、金融機関が融資対象とする明確な年収の基準はありません。
しかし、年収500万円程度がスタートラインとされています。ただし、実際に不動産投資を対象にローンを扱っている金融機関が融資の条件として年収700万円に設定しているケースも多くあります。
そのため、年収が高いほど金融機関からの融資を受けやすいことは間違いないでしょう。
まとめ|サラリーマンの強みを活かして不動産投資で副収入を手に入れましょう!
終身雇用や年功序列の崩壊や世界的なインフレの進行など社会的・経済的情勢の変化によって、サラリーマンが安泰とは断定できない社会へと変化してきています。
現在安定的な生活を送るためにも、老後の不安を払拭するためにも、サラリーマンにとって不動産投資は魅力的な副収入のひとつです。
サラリーマンなら融資を受けやすいメリットも享受できるため、ぜひ不動産投資を始めてみてはいかがでしょうか。
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